Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

【COP26、延長される会期】まとまらない成果文書、止まらない異常気象

 

 COP26の会期が延長になったようだ。議長国イギリスが提示した最終成果文書で合意を得ることができず、見直しが必要になったようだ。

COP26 最終日 議長案への合意得られず 会期延長へ | COP26 | NHKニュース

 NHKによれば、西アフリカのギニアが途上国グループを代表して意見表明したという。

「気候変動によって受けた被害や損失に対応するための資金について、私たちが要望していた内容が盛り込まれていないことに深く失望している」。そのうえで「この提案は、地球上の人の多くを占める途上国の総意として打ち出されているものだ。われわれの要望が反映されないかぎり、前には進めない」と主張したという。

 産業革命以降、先進国が多くの温室効果ガスが排出したことで温暖化が進んだとするなら、途上国の主張もよく理解できる。温暖化による悪影響は、原因に関わらず、どの国にも及び、途上国ではその深刻度が増しているのだろう。

 

 

 BBCが、インド北部ラダック地方のクミク村では、深刻な水不足のため、住民の移住が続いていると伝える。

温暖化で山の氷が溶け水源が枯れ……水を求め村を離れる - BBCニュース

 かつてこの村は深い雪に覆われていたというが、今では周辺の山を含めて雪がなくなったという。いわば寒冷地における砂漠化のようだ。

ホットスポット

 気候変動によって移住を迫られる「ホットスポット」が、2030年に出現し、50年までに激化し、世界で最も貧しい地域への打撃が最大になる......

 世界銀行が9月、早急に気候変動対策が取られない場合、海面上昇や水不足、作物の生産性の低下によって2050年までに2億1600万人が自国内での移住を余儀なくされる可能性があると指摘した。

気候変動で2億1600万人が国内移住も=世銀調査 | ロイター

報告書によると、国内移民を余儀なくされるうち8600万人がサハラ砂漠以南のアフリカが占め、1900万人が北アフリカ、4000万人は南アジア、4900万人は東アジア・太平洋地域になると予想した。(出所:ロイター)

f:id:dsupplying:20211113150002j:plain

 南アフリカでは記録的干ばつが9年もの間続いているという。緑の牧草に覆われていた大地に緑がなくなった。地下水が枯渇し、貯水槽は空になった。

 ここでかつて羊を育ていた畜産農家は、牧草が生えなくなったため、餌を購入するようになった。その費用が年間1000万円に達するという。経営が立ち行かなくなる農家が増えていると、NHKが報じていた。

 

 

砂漠で進める再エネ発電と砂漠化対策 = 中国

 石炭火力発電に頼る中国では、中国国内で7番目に大きいクブチ砂漠で太陽光発電所の設置を進めているという。

太陽光発電で砂漠化問題も解決 内モンゴルで大型事業が着工 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

 AFPによれば、その広大な土地では、砂漠化対策と太陽光発電が設置される2つのエリアからなるという。このプロジェクトが完成すると、年間の電力供給量は41億キロワット時を見込まれ、160万世帯の1年分の電力需要を満たすという。同規模の石炭発電所に比べ、標準炭換算で年間約126万トンを節約できるとそうだ。

太陽光発電や発電パネル下での作物栽培、砂漠化対策・土壌改良、農村振興などからなる産業発展モデルを採用し、砂漠の資源化利用と生態系改善を統一的に進め、多機能的で立体的な生態系の修復を目指す。(出所:AFP BB NEWS)

 できることから進めていかなければならないということなのだろう。日本はどうなのであろうか。気候変動対策は立体的に進められているのだろうか。毎年のように発生するようになった異常気象で、野菜の価格も大きく変動するようになってしまった。政府も忙しいのかもしれないが、スピード感をもって対応してもらいたいものだ。