Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

KFCが代替肉フライドチキンを全米販売へ、日本ではプラント会社が培養肉を大量生産へ

 

 マクドナルドのマックフライポテトが、Sサイズのみの販売となるそうです。 前回同様、ポテト輸入時の経由地カナダ・バンクーバー港近郊での貨物の滞留や航路上での悪天候などで、遅延が続いているためだといいます。短期間のうちに同じ問題が再発するくらいに、サプライチェーンの改善が進んでいないのでしょうか。

 食糧問題までに話を大きくすることもない話のかもしれませんが、たかがポテト、されどポテト。先々のことが少々心配になります。

 

 

 20世紀以降、世界の人口は爆発的に増加し、1920年代に20億人だった人口は、今では70億人に達し、2100年頃には110億人になりピークを迎えると予測されています。いつ食糧危機が起きてもおかしくないのかもしれません。

培養肉の大量生産化の検討始まる

 そんな中、プラント・施設建設大手の日揮ホールディングスが培養肉の商業生産を目指し、技術開発を行う新会社を設立したと発表しました。

 食肉についても同様で、このまま食肉消費量の増加すれば、いつ危機が起きるかわからず、「たんぱく質クライシス」といわれるようになっています。

 一方で、食肉産業からは多くの温室効果ガスが排出され、その総量は世界全体の約14%にも及び、また、世界全体の農地の約75%が畜産用に使われているともいわれます。

 こうしたことを背景に、「代替肉」の普及に対する期待が高まっているといいます。

クリーンミートの商業化に向け、オルガノイド技術を世界で初めて適用した技術開発を開始 | 2022年ニュースリリース | 日揮ホールディングス株式会社

 日揮HDによれば、この先、2040年には食肉全体の35%が培養肉になるとの予測があるそうです。新たな代替肉の生産方法として注目され、世界中で研究開発が進んでいるといいます。

 

 

 培養肉、クリーンミートは、動物の細胞を体外で培養して生産され、植物由来代替肉と比較して動物性の栄養素を補えるなどの利点があるといいます。 日揮横浜市立大学保有するオルガノイド作成技術を食料生産へ応用、商業化に向けての検討を始めるといいます。その普及のためには、大量生産を実現させる必要があり、製造コストの低減や製造規模の拡大が不可欠となるそうで。

 設立した新会社オルガノイドファームでは、これまでに日揮グループが培ってきた細胞培養関連技術や大規模生産を可能とする生産技術を確立、2030年の商業プラントの運転開始を予定しているといいます。

 地球規模の課題を産学連携で解決していこうという試みになるのでしょうか。

KFCも代替肉

 一方、植物由来の代替肉では、米ケンタッキーフライドチキン(KFC)が1月10日から、ビヨンドミートの代替肉を使ったフライドチキンをアメリカ全土で、期間限定で販売するそうです。

ケンタッキーが植物由来の代替肉「Beyond Meat」を使ったフライドチキンをアメリカ全土で販売へ - GIGAZINE

 Gigazineによれば、この「Beyond Fried Chicken」は6ピースまたは12ピース単位で注文が可能で、最低価格は6ピースで税抜6.99ドル(約810円)になるとのことです。

 また、他の通常メニューと同じスペースで調理するため、ヴィーガンベジタリアン向けのメニューではないといいます。

 いよいよ代替肉が本格的に普及を始めていくのでしょうか。

 米マクドナルドもビヨンドミートを使ったハンバーガ「マックプラント」の試験販売を始め、2022年はさらに拡大していくる予定ともいわれています。

 文春オンラインによれば、かつてビルゲイツは、「最貧国のことを考えると、将来的には先進国は100%人工肉に移行すべき」と発言していたそうです。

 

 

 この先、新しい産業が興き、社会課題が解決されるたびに、社会変容が少しずつ進んでいくことになるのでしょうか。 そんな流れに取り残されることなく、日本でも変容を受け入れ、活性化していって欲しいものです。ただ日本には、「もどき料理」があります。植物由来の代替肉の代わりに、「もどき」を世界で普及させてもよさそうな気がしますけど。

 

「参考文書」

ビル・ゲイツは「先進国は100%人工肉に移行すべき」とまで発言…日本は“脱炭素シフト”をチャンスに変えられるか | 2022年の論点 | 文春オンライン