Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

重視すべきは脱炭素ではないか、エネルギーが高騰するからこそ脱化石燃料

 

 エネルギー価格が高騰を続けている。経済制裁の影響もあって不透明感が否めない。政府は経済対策を銘打って、また税金を投入する。根本対策になるのだろうか。それとも経済制裁は長期化せずに解除が可能になるとでも考えているのだろうか。

 脱炭素が進めば、化石燃料への依存が低減するはずである。ただ短期的に実現が期待できず、もどかしい。それでも前向きに脱炭素に取り組む企業は存在する。

 

 

企業の事業活動を100%再エネに、パナソニックの実証始まる

 滋賀県草津市にあるパナソニック燃料電池工場で、再生可能エネルギー100%で電力を賄う実証設備が稼働を始めたという。

純水素型燃料電池を活用した実証施設「H2 KIBOU FIELD」稼働 | プレスリリース | Panasonic Newsroom Japan

 パナソニックによると、この設備は、5 kW純水素型燃料電池99台(495 kW)と太陽電池(約570 kW)に加え、余剰電力を蓄えるリチウムイオン蓄電池(約1.1 MWh)からなるという。これらの設備で発電した電力で草津拠点内にある燃料電池工場の製造部門の全使用電力を賄い、3電池連携による最適な電力需給運用に関する技術開発および検証を行うという。

f:id:dsupplying:20220417095327p:plain

(写真:パナソニック

 時期は明らかではないが、パナソニックのこれを「RE100ソリューション」として事業化するという。こうしたことによって、自家発電により事業活動に必要な電力を再エネで賄うことが可能になっていく。

都市ガスをメタネーションから、東京ガス

 東京ガスは、メタネーション技術を活用し、水素と二酸化炭素(CO2)を混ぜて合成メタンを製造する実証実験を横浜市鶴見区で始めた。

東京ガス : 2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に向けメタネーション実証試験を開始

 東京ガスによれば、再生可能エネルギー由来の電力調達から合成メタン製造・利用までの一連の技術などの確立をめざすという。

 

 

メタネーションは、水素と二酸化炭素(CO2)を原料としたメタン合成の呼称であり、将来の都市ガスの脱炭素化に向けた有望な技術の1つと位置付けられています。CO2フリー水素とCO2を利用した合成メタンから都市ガスを製造することで、ガス利用機器も含めた既存の都市ガスインフラ・機器を有効活用でき、追加的な社会コストを抑制しつつ、都市ガスの脱炭素化を達成できます。(出所:東京ガス

 日本経済新聞によれば、富士フイルムには2025年ごろに合成メタンを供給するという。

化石燃料はしなければならない

 これら脱炭素技術が普及し、脱化石燃料が実現する日が待ち遠しい。コストが課題なのかもしれないが、なんとしてでもそれを乗り越えて、日本のみならず海外への輸出にも努めてもらいたい。

 こうして脱化石燃料が進むなら、許せる範囲で多少価格が高くても善いのではなかろうか。化石燃料を輸入に頼り、その代金が紛争の道具に使われるほど辛いことはないのだから。

 

「参考文書」

東京ガス、合成メタンを製造 脱炭素へ25年にも供給: 日本経済新聞