Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

円安、それでもサイゼリヤは値上げしないのか

 

「世の中が困っているいま、値上げはするべきではない。安くて美味しいものを提供できれば、きっと多くの人が幸せになるから」、それが、サイゼリヤのシンプルな経営哲学だそうです。

 NEWSPICKSによると、サイゼリヤの創業者 正垣泰彦会長が、値上げラッシュが続く中、「絶対に値上げをしない」と断言したそうです。

「安くて美味しいものを食べると人間ってどうなるか、知ってる」?

人間は満たされるとそうやって自己反省し、これまでの行いを口に出して謝ろうとするもの。そう考えると、サイゼリヤが安くて美味しい料理を出す理由は、苦しみから解放して幸せになってもらうため、とも言える。それを、世界中の人たちに届けたい。(出所:NEWSPICKS

 

 

「値上げ」、円安が定着し、輸入物価が高止まりする中、コスト上昇分を価格に転嫁することが当たり前になりつつあります。 

 コスト上昇分を値上げし、コスト構造を適正化して、賃上げにつなげていく。そんな道筋が語られますが、実現にはまだ至っていないのでしょうか。それなら一層のこと、サイゼリヤのように値上げはせずに、賃上げにチャレンジする企業があってもいいのではないでしょうか。

 従業員とともにとことん生産性を追求し、その改善効果を賃上げに回すことを徹底すればいいだけのことではないでしょうか。改善もピンキリで、瑣末なことから手間はかかるが大きな効果が期待できるものまで様々です。企業が成長できるのも従業員のこうした日々の小さな改善の努力があって叶うものです。

 それを正当に評価して報酬とし還元する、あって当たり前のことが為されればいいだけのことなのかもしれません。

 インバウンドが再開しました。こうしたことが何かのきっかけにならないでしょうか。コロナ渦前のインバウンド特需では、訪日外国人のためにヴィーガン店が多数開業したとの話も聞きます。きっかけをつかむことができれば、改善のアイディアに気づくのかもしれません。困らなければ知恵は生まれません。

 

 

 レストランのメニューにCO2 二酸化炭素の排出量表示を加えると、来客の注文が環境負荷の少ないメニューに変化することが明らかになったといいます。

飲食店メニューでの「CO2排出量」表示は温暖化防止になる?気になる研究結果は | ヘルスデーニュース | ダイヤモンド・オンライン

価格とともにCO2排出量がラベル付けされたメニューが提示された場合、人々の選択するメニューのCO2排出量が310g減少することが明らかになった。また、1皿当たりのCO2排出量が平均200gほど少ないメニューが選択される傾向が認められた。(出所:ダイヤモンドオンライン)

 何か良いことを実行に移せば、何らかの効果が現れるものです(時にマイナス効果もありえますが)。それを様々な見地から分析すれば、改善の道筋が明らかになるものです。何かをよくしていこうと思えば、現状を正しく分析して理解することから始まります。当て推量ばかりでは、効果は得られず混乱・失敗のもとになってしまいます。

 日銀の黒田総裁が「急速な円安の進行は先行きの不確実性を高め、企業による事業計画の策定を困難にするなど経済にマイナスであり、望ましくない」と述べたといいます。これまでの発言内容から変化があったようです。

 ようやく現状を正しく把握できたのでしょうか。世の中がよくならないのがわかるような気がします。

 

「参考文書」

【サイゼリヤ創業者】それでも我々は「値上げ」をしない

サイゼリヤ&ガスト、激安ランチバトルはどっちに軍配? 価格値上げで勢力図に変化か | ENCOUNT - (5)

円相場 1ドル=135円台前半に値下がり 約24年ぶりの円安水準 | NHK | 株価・為替