Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

人の知恵、それともAIなのか、進化続ける消費スタイル

 

 ソフトバンク ビジョンファンドが「AI革命」を掲げ、大きな利益が上げたのもつかの間、パンデミックが収束に近づき、人々の消費スタイルに変化が現れ、インフレが加速し始めると、一気に苦境に立ったようです。

ソフトバンクG孫社長、ファンド悪化で5000億円超える個人評価損 - Bloomberg

インターネット革命によって置き換えられたのは世界のGDPの1%の広告と、10%の小売りのうち、そのまた10%、すなわち1%のイーコマースで、残りの98%の産業を全て置き換えていくのがAI革命だと考えていると語り、コロナ禍でも急成長しているAI企業として、旅行プラットフォームの「yanolja」、フィンテックの「Klana」、倉庫内ロボットシステムの「AutoStore」、フードデリバリーの「Swiggy」の4社を紹介し、「成長を楽しみにしている」。(出所:ソフトバンクニュース)

 あの莫大な利益は何だったのでしょうか。それはたまたまであって、これからが真価を問われることになるのでしょうか。AI革命後の未来とはどんな社会になるのでしょうか。

 

 

「マーケットは急激に変化していると感じている」と、メルカリの2022年6月期の決算発表の場で、山田進太郎社長が述べたといいます。

メルカリ「成長鈍化」鮮明…山田進太郎CEO「マーケットは急激に変化している」:通期決算 | Business Insider Japan

「コロナが戻ってきたことと同時に、インフレによって、経済が加熱していた状況も落ち着きが見えてきた。それから戦争。それによってテックは株価を含めて大きな影響を受けていると思っている」(出所:Business Insider)

 メタ(旧フェイスブック)も苦境といいます。あらゆる人を引き寄せてきたSNSにも、悪影響が及んでいるようです。これまでの「広告」のあり方にも疑問を投げかけることになっているようです。

Facebookの方向転換で、今の姿のSNSは恐らく廃れようとしている:日経クロストレンド

 メタは創業以来ほぼ一貫して、無料のSNSでユーザーを呼び込み、ターゲティング広告のために個人情報を吸い上げてきたといいます。しかし、無料のSNSの魅力が薄れたとき、何かがこれに取って代わらなければならないと日経XTRENDはいいます。

 これまで良かれと思われていたことが瓦解してきているのでしょうか。

 

 

 Uberが登場し、効率化され利便性に富んだ未来に近づいていくかと思いましたが、コロナ禍を経験し、それは求めていた世界とは違っていたことを痛切に知らされました。

 自動運転の未来はそうは容易く実現されそうになく、しばらくはまだドライバーが必要で、その職業ギグワーカーは「個人事業主」といえば聞こえはいいですが、よくよく考えてみれば、プラットフォーマーに支配され、なおかつ不安定な職で発展性がないことがはっきりしました。

 これまでのものが苦境になると、また新しいものがまた生まれるようです。

「パッション・エコノミー」もそうしたもののひとつでしょうか。「パッション・エコノミー」はまったく新しいデジタル・プラットフォームで、人々の個性を収益化できるそうです。

クリエイター・エコノミーの教祖が語る「創造性を所有する新しい経済圏」 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

個人が顧客との関係性を築き、ビジネスを成長することができる、オンラインの新しい起業モデルだ。(出所:Forbes)

 消費の世界では目まぐるしく新しいものが登場しては陳腐化していくかのようです。もう少しスローであってもよさそうです。そんな形のAI活用はないのでしょうか。

 

 

 ソフトバンクが、森林総合研究所と共同で、米Boston Dynamicsが開発する4脚歩行ロボット「Spot(スポット)」を用いた造林地での実証実験を始めたそうです。

林業の人手不足解消に向け、ソフトバンクなどが4脚ロボSpotの適用実証 | 日経クロステック(xTECH)

 林業においても、高齢化と後継者不足が深刻化し、事業継続が困難になりつつあるといいます。ロボット活用はこうした課題を解決するためといいます。

 ソフトバンクは、造林地での通信環境の改善や複数ロボットの管理システムの開発などを進めるそうです。足元に、社会に役立つ有益なサービス開発があるようです。

 こうしたところにもっと積極的に投資し、早期の実用化を後押ししてもいいのではないでしょうか。

 

「参考文書」

8月ロイター企業調査:ポストコロナで5割強が「人手不足」、省力化等で対応 限界の声も | ロイター

AI革命は始まったばかり。世界中のAIの起業家と共に進み続ける-ソフトバンクグループ株式会社 2022年3月期 第1四半期 決算説明会レポート - ITをもっと身近に。ソフトバンクニュース