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ウィーワーク経営破綻、うぬぼれ、傲慢、投資失敗の好事例

 米シェアオフィス大手のWeWork ウィーワークが連邦破産法第11条チャプター11)の適用を申請、ついに経営破綻したそうです。

ウィーワークが破産申請、債務圧縮計画で債権者と合意 - Bloomberg

 ソフトバンク・ビジョン・ファンドが5割弱を出資していることより、ソフトバンクGの業績に響く可能性があるといいます。

 孫社長は今年6月の株主総会で、この失敗について「僕の責任。僕がウィーワークに訪問してほれ込んでしまった。一部役員や社員の忠告が何度もあったが、多額のお金をつぎ込んでしまった」と述べ、「私の人生の汚点」と語っていました。

 

 

 ベンチャー投資はハイリスク・ハイリターンの博打、ホームランもあれば、三振もあると、孫さんを擁護する意見も多いのでしょうか。ちょっと古めかしいと感じたりもします。また、ベンチャー投資は短期で一発当てる事を目的にしているとの意見もあるようです。

孫正義氏が失ったのは1兆7000億円と信頼性、ウィーワーク投資の結末 - Bloomberg

 博打うちなら「ぎゅわんぶらあ自己中心派」もありなのかもしれませんが、ほんとうのビジネスを目指すのならどうなのでしょうか。

 こんなことでは個人投資家にとってはリスキーすぎる世界に見えてしまいます。できれば、こんな災難に巻き込まれるのはごめんです。

影響

新興企業の規模を拡大させることで、猛スピードでユニコーンを作り出そうという孫氏の決意は、世界中でスタートアップ企業の評価額をつり上げ、タイガー・グローバル・マネジメントやセコイア・キャピタルといったライバル企業には、ビジョン・ファンドに匹敵する巨額の小切手を切らなくてはならないという圧力がかかった。(出所:ブルームバーグ

 もしかしたら孫さんによっておかしな風潮ができてしまったのかもしれません。健全なスタートアップエコシステムが育たず、博打うちのような野心をもった創業者がもてはやされ、なかなか現実の社会に貢献する企業が育ちにくくなってしまったことはないでしょうか。

「AI革命」もまたそうなのかもしれません。

 

 

起業家

巨額の資金注入は、人為的な高評価と思い上がりをもたらし、最終的な暴落につながった。(出所:ブルームバーグ

 孫氏も起業家でした。その功績からすれば、かつては注意深く、賢明で、先見性があったといってもいいのでしょう。

「しかし、成功は時として人をうぬぼれさせるのだと思う。成功したことで、自分たちは他の誰よりも物事が分かっていると思い込んでしまったのかもしれない。そして、そこに最終的な転落の種がある」

と、ニューヨーク大学スターン経営大学院のアスワス・ダモダラン教授は話し、「失敗から立ち直ることはあり得ても、自分の行動が分かっていない人物だという認識はどう返上できようか」、「孫氏の行動は『自分は傲慢だ』と言っているようなものだ」と語ったといいます。

イーロン・マスク

 テスラやスペースXを経営するイーロン・マスク氏。彼もまた起業家のひとりです。

「テスラの創業者ではない」「はっきり言って経営には向いていない」…誤解されがちなイーロン・マスクの“正体”は | 文春オンライン

起業家は実のところリスクを取るタイプではない。ペイパルのピーター・ティールのようなプロの起業家は、成功のためにリスクを最小化しようとする。ところが、マスクはリスクを大きくしようとする。船に自ら火をつけて逃げ道を遮断する。持っているものをオールインして賭け続ける。その中で当たったのがスペースXとテスラだった。(出所:文春オンライン

 

 

冒険家

その正体は冒険家だ。誰もが不可能と思うことにチャレンジする。リスクを欲し、リスクに溺れる。生か死かという状況でないと元気が出ない。衝動的野心に突き動かされて、無理難題に挑戦するプロセスにしか精神の昂揚を感じない。はっきり言って経営には向いていない。経営者としてはもちろん、起業家としてもまったく参考にならない。(出所:文春オンライン

 彼もまた良くも悪くも様々なところに影響を及ぼしているのでしょう。

 孫さんも参考にしてはならないイーロンに影響されたのでしょうか。

 

「参考文書」

孫正義氏が失ったのは1兆7000億円と信頼性、ウィーワーク投資の結末

ソフトバンク、1.5兆円出資した「ウィーワーク」が紙くずの危機…孫正義氏はわずか12分の社内見学で投資即決、後に「人生の汚点」と謝罪 | Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌]