Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

【物価高騰】それでも値下げするトヨタのサブスク、イケアのサステナブルな商品

 

 今冬発売予定のトヨタの新型HV「プリウス」で、サブスクリプションサービス専用グレードを設けられるそうです。

 この新たなグレードでは月額料金が従来のプリウス比で約10%下げることを実現したといいます。この物価高騰の折、驚きの対応ではないでしょうか。

トヨタのサブスク専用プリウス、10%値下げの錬金術: 日本経済新聞

 記事によれば、販売後に車のハードウエアとソフトウエアをアップグレードすることを前提に、クルマの将来の残存価値を高く設定したことによるといいます。

サブスク、クルマの価値をあげて価格は低減

「クルマ造りそのものを変えるチャレンジをした」、サブスクサービスに見合うように、ソフトだけでなくハードも変えられるクルマを作り、そのための仕組みを編み出したそうです。

 こうした挑戦の結果、サブスクの月額料金も下げることができ、経済合理性にも資する新しい価値を提供できるようになったといいます。

 

 

常識を変える、イケアの環境配慮製品は割安

 スウェーデンの家具大手のイケアは、「環境に配慮した製品は割高」という常識を覆そうとしているそうです。

素材や設計を見直し、リサイクルや中古品の回収、再販売にも果敢に取り組む。サステナビリティー(持続可能性)のため、前例のない道を自ら切り開く。(出所:日本経済新聞

IKEAの価格戦略 環境配慮=割高は「あり得ない」: 日本経済新聞

「一般的に、環境に配慮すればするほど、材料などのコストがかさみ、値上げせざるを得なくなる」と記事は指摘し、自動車や家電でも環境配慮製品はプレミアム価格をつけるケースが多いといいます。

 イケアはこうした常識を覆すが如く、「環境配慮で価格上昇はあり得ない]」とし、「適切な設計と供給網 サプライチェーンを構築すれば、コストは下げられる」を徹底しているといいます。

 実際、1979年に発売した人気の本棚「ビリー」では、その価格を69ユーロ(約9800円)から値下げすることができるようになったそうです。

 低価格品を大量に販売するビジネスモデルのイケアは、サステナビリティに果敢にチャレンジし、さらなる低価格でその実現に突っ走っている......。 

何から手を付けていいかわからない、それだから挑戦 

先行事例がないから自分たちで試行錯誤しながら効率向上を図っている」、

 そう話すのはリサイクルが不可能といわれるマットレスのリサイクルにチャレンジするオランダのリサイクル会社の社長。「今後はリサイクル品の販売でも収益を支える方針」といいます。

イケアでマットレスのリサイクルプロジェクトが立ち上がったのは15年。リサイクル担当のキャロライン・マカービー氏は「何から手をつけていいか見当がつかなかったが、先例がないからこそ挑戦する意義を感じた」と振り返る。(出所:日本経済新聞

 不可能なことに挑戦し、それを創意工夫で可能に変えてこその進歩、出来ると思えば、実現できないことはないということなのかもしれません。

 イケアにはこうした文化が定着しているのでしょうか。

 

 

自助努力と挑戦の違い

 日本では、値上げラッシュが起こり、消費者の財布のひもが固くなり、買い控えが広がっているといいます。賃上げも緩慢で、実質賃金は目減りする一方ともいいます。このままでは、ますます消費者の節約志向が高まっていくそうです。

値上げラッシュで踊らぬ消費 インバウンドは力不足: 日本経済新聞

空前のコスト高に、多くの企業は自助努力で立ち向かおうとした。しかし、それもままならない状況になり、価格改定の波が押し寄せている。(出所:日本経済新聞

なぜこうした悪循環に陥るのでしょうか。お上の声にほだされて、怠慢が染みついてしまったのでしょうか。

 世界的なインフレ下で、値下げができる会社がある事実を忘れてはならないのでしょう。