Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

【AIの未来】脳細胞を利用する新知能を研究する海外機関、ソフトバンクは和製GPTを開発へ

 

 ChatGPTをはじめとする生成AIが花ざかりですが、早くも次なる「知能」の研究が進んでいるといいます。

オルガノイド知能(OI)」、実験室で培養された脳細胞がコンピュータを動かす未来が、想像するより早く訪れるかもしれないといいます。

AIは過去のものに、脳細胞を利用する「オルガノイド知能」登場の日は近い | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

 記事によれば、豪メルボルンの研究チームは、すでに80万個の脳細胞を訓練してコンピュータゲーム「ポン」をプレーさせることに成功したと報告しているといいます。この分野の研究が進むにつれ、いわゆる「シャーレの中の知能」である脳オルガノイドがAIを凌駕するのではないかと研究者たちは推測しているそうです。

AIは計算をしたり、個人に合わせた提案をしたり、手作業を自動化したりでき、人間の脳よりもはるかに高速に情報を処理する。一方で限界もあり、現在のAI技術は逐次処理型で、数学的に時系列で処理できるタスクにのみ秀でている。人間の脳は、逐次処理に加えて複数の情報を同時に分析できる並列処理の能力に優れており、わかりやすく視覚を例にとると、物体の色や形、位置、反射速度などを瞬時に識別できる。(出所:Forbes)

しかし、この新分野では、いくつかの倫理的な問題がまだ解決されていないといいます。今のところ脳オルガノイドが意識を持ったり、自ら「考え」たり「感じ」たりできるという証拠はないが、モデルがスケールアップしても決してそうならないとは言い切れないそうです。

意識は、私たちの理解の範疇をはるかに超えて複雑なものだ。より現実的で倫理的な脳の研究方法を開発しようとして、道徳的・倫理的な保護が必要なモデルを作ってしまうかもしれない。米スタンフォード大学の法学者ヘンリー・T・グリーリー教授が提唱したジレンマだ。脳オルガノイドのモデルが「人間らしさ」を増すにつれて、研究者は「何が人を人たらしめているのか」を定義する必要に迫られるだろう。(出所:Forbes)

 脳の働き、意識がなぜ生じるか、まだ完全に解き明かされていない謎のひとつのなのでしょうが、それが解けぬままにそれを利用してよいのかと思います。しかし、この研究を進めることで脳の謎が解けるきっかけになるのかもしれません。

AIの未来

 AIの有用性が説かれる一方で、脅威や暴走なども色々語られています。どこかで折り合いをつけ、どこかに収斂していけばよいのでしょうが、良くも悪くも、そこに変に政治が絡むとどうなっていくのか、少々心配したりします。

【伊藤穰一】AI時代、日本の「優等生」じゃ生き残れない

「人間を信用できないからAIも信用できない」と、伊藤穰一氏が語ってします。「本当に世の中のために、環境のために、平和のためにとみんなが心から信じていたら、AIが暴走するリスクはない」といいます。

人間は結局、何がしたいのかというと、他人よりお金がほしい人が多い。そういう人たちが投資家や企業の役員であれば、「暴走する機械」を作るのが当たり前です。

僕ら人間が何を目指していて、それを法律や技術で表現できれば、ガバナンスにそのままつながっていく。(出所:NEWSPICKS)

「技術を知らないで、AI倫理の話は難しい。やっぱり技術力がある人たちが政治家や一般にも結構少ない。リテラシー問題もAI倫理の点で心配している」と伊藤氏はいいます。

和製GPT

 ソフトバンクが「和製GPT」を開発する方針を表明したそうです。3月には生成AIによる事業活動を推進するための事業会社として、グループ内で子会社も設立したといいます。

ソフトバンクがChatGPT対抗の“和製ChatGPT”開発表明 宮川社長「生成AIに死ぬほどポジティブ」 - ITmedia Mobile

 記事によると、宮川社長が日本発の大規模言語モデルの開発について「やらなければ今後の参加権がなくなる」と意欲を示し、「GPT祭り」として取り組んでいく方針を示したそうです。

 ソフトバンクであるだけに、ちょっと心配になったりします。

 

「参考文書」

AI時代、人とビジネスの未来は「身体化」への欲求がヒントになる | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)