Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

爆速でクラファン1億円到達、電気代高騰で財政難の国立科学博物館

 日本各地の伝統的な祭りや花火大会に大勢の人が集まり、かつての賑わいをとり戻しているようです。コロナ禍における国の重々しい統制も終わり、再び自由を謳歌できるようになったことでしょうか。

 そうであるはずなのに、どことなくまだ国が個人に対して関与を強めようとしているところがあるのではないかと感じたりします。感染症の脅威にさらされるときは、国の対応に期待を寄せ、ある程度自由が拘束されることはやむなしと納得できましたが、いつまでも国がその姿勢を残そうとすれば、全体主義へと傾斜しかねません。そう感じるのもそのようなことが続いているからかもしれません。

 

 

爆速

 国立科学博物館クラウドファンディングを始め、目標だった1億円を一日もしないうちに達成したそうです。

【なぜ】国立科学博物館 資金が危機的 1億円クラウドファンディング | NHK | サイエンス

 コロナ禍で入場料収入が減少するなどしたことに加え、ここ最近の電気代の高騰を受け、財政が逼迫していたそうです。標本などの保管管理にも影響が出かねない事態で、これを避けるための措置だったといいます。

1年を通して温度や湿度を一定に保つ必要がある収蔵庫は節電が難しく、今年度の光熱費は3億8000万円ほどと、2年前と比べて2億円近く増える見込みとなり、標本などの収集や管理が危機的な状況にあると強調しました。(出所:NHK

 国に予算の増額の要望と陳情を繰り返していたそうですが、国の財政状況も厳しく、自分たちで事態を打開しなければならないとしてクラウドファンディングに踏み切ったそうです。

 美談なのかもしれませんが、残念なような気もします。国がもっと積極的に文化や科学に理解があり、大切にしようとする気持ちがあれば、ここまでのことをしなくてもよかったのではないでしょうか。まして、多くの人々が積極的に資金を出して爆速で達成してしまうクラファン案件になったのですから。それだけ人々の支持が厚かったということなのでしょう。

 

 

キナ臭さ

 自民党の麻生副総裁が台湾を訪問、台北で講演し、台湾海峡での戦争を回避するために、抑止力強化に向けた「戦う覚悟」が重要だと訴えたといいます。政治はキナ臭い話がお好きなようです。

自民・麻生副総裁が台北で講演、戦争回避のために「戦う覚悟」重要と訴え : 読売新聞

 記事によれば、政府が昨年末に改定した国家安全保障戦略などの安保3文書についても説明、日本の防衛力強化が、「戦争を未然に防ぐ揺るぎない抑止力となり得る」と語ったといいます。

 この手の話を好む人たちもいるのかもしれませんが、どうにも性に合いません。

 有事になるよう事態は避けなければならないはずですが、そうだからといって、それが第一優先となって、多くのことを犠牲にして、何でもありにしてはならないはずです。それでは全体主義の世界に戻りかねません。それはどんなことがあっても絶対に避けなければなりません。

 文化を大切にし、自由を守る社会にしていくべきなのでしょう。

 酷暑が続いていますが、早いもので立秋です。もうすぐお盆で、夏休みを取り人も多いのではないでしょうか。南の海上の台風が気になります。穏やかなお盆であって欲しいものです。