日大がまた不祥事を発端にして揺れているようです。教育の場、そして大学のスポーツ選手における薬物使用という事件に驚きます。事実解明が待たれます。
日大の林真理子理事長「スポーツは遠慮すべき分野だった」と吐露…改革は「無念だが後ずさり」 : 読売新聞
世間を騒がすような不祥事、事件が続きます。社会が不健全な方向に向かっていないかと心配になる今日この頃です。
米アップルが日本で40周年を迎えたそうです。ニュースリリースで日本での活動を紹介しています。
Appleは日本で、記念すべき40周年を迎えました - Apple (日本)
アップルによれば、これまでに日本で100万人を超える雇用を支え、アプリ経済によって80万人以上の雇用が支えられているそうです。また、ものづくりにおいては、1,000社近い日本のサプライヤーと協働しているといいます。
こうした活動で、過去5年間、アップルは日本のサプライヤーへの総額1,000億ドル以上支出するようになったといいます。
アップルののCEO、ティム・クック氏は40周年を迎えるにあたり次のように述べています。
Appleでは、日本のものづくりの匠の技とデザインの持つ付加価値、そしてより良い世界を作るために日本の人々がたゆまぬ努力を続けていることについて話し合っています。日本を代表する最高のクリエイター、学生、リーダー、そしてアプリ開発者たちが作る活気あるコミュニティの一員であることを光栄に思い、記念すべき40周年を共に祝うことができて、とても誇りに思います。(出所:アップル)
また、教育の現場においては、日本全国で9,000を超える公立学校と協力してiPadを教室に導入し、クリエイティブな学習からコーディング、児童や教育者が成果をあげられるようリソースを提供しているといいます。
大阪府高槻市にある関西大学初等部では、アップルのプログラミング言語「Swift」が学べるアプリ「Swift Playgrounds」を利用し、プログラミングに取り組む教育を行なっているそうです。4年生から6年生までの3年間で、子どもたちはコードをかく力を身につけ、アプリのデザインも含め考えるようになるといいます。
プログラミング学習の先にある学び、AI時代を生きる子供たちに求められる力 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
プログラミング的思考はいろんなものに繋がるそうです。
そこで養われたプログラミング的な思考は、さまざまな面で生きる。川のゴミひろいという社会課題に取り組んだ際、生徒はまず問題を整理し「呼びかけていく」「役所などに交渉する」といったフローチャートを自然と書き出していたという。これはSwift Playgroundsを使った授業で学んだIFやTHENといった条件分岐の応用だ。試してみた、うまくいかなかった、方法を改善するという方法を現実の課題解決で行なえるようになっていたという。(出所:Forbes)
Swift PlaygroundsをはじめとしたSTEAM教育で子どもたちは、自分の考えを論理的に展開できるようになります。本当にこれでいいのか? とトライ&エラーを繰り返せるようになることで、吟味して考えられるようになります。AIの便利さも享受できる素養も身に付きますが、それ以上にAIに対してダメだししてより良いものを見つけ、カタチにするできる力を身につけることができるようになるはずです。(出所:Forbes)
(「STEAM教育」: 科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、 芸術・リベラルアーツ(Arts)、数学(Mathematics)の5つの領域を対象とした理数教育に創造性教育を加えた教育理念)
時価総額が3兆ドルにもなる世界屈指のグローバル企業であるアップルの凄味を感じます。しかし、これが本来のビジネスのカタチのような気がします。
同様な形態のビジネスに挑戦する日本企業が登場しないことが残念です。誰にでもマネできそうなのですが、そうできないのは、そこで求められる素養を日本企業が身につけていないのかもしれません。
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アップルのプロダクトに馴染み、それを使い学んだ子どもたちが社会に活躍するようになるまで待たないと、日本の復活はないのでしょうか。
「参考文書」
林理事長、語気強め「隠蔽」否定 「私の発言で混乱招いた」:東京新聞 TOKYO Web
日本大学・林真理子理事長、アメフト部の大麻事件「深くおわび」 - 日本経済新聞
40年間で深まる日本とアップルの関係、サプライヤー、アプリ開発、学校教育 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)