中国からのインバウンド復活、地域に目を向けるAirBnB

国の課題は尽きることがありません。デフレからの脱却が叫ばれ、経済成長やイノベーションが渇望され、そうした過去からの課題が解決されないうちに次の課題に目が移ります。コロナ渦を脱し経済が少し上向けば、人手不足が顕在化し、さらなる生産性の向上が求められるようになります。

こうした進まぬ課題解決に、「成長と分配の好循環」と新たな造語が生まれますが、物価高騰が足枷になり、実質賃金は目減りする一方で、「賃上げ」という新たな課題を生み出します。学び直しで成長分野への労働移動が求められますが、その先に待っているのはAIとの競争だったりするのかもしれません。

こうしたことをあげたらきりはなさそうです。進捗がある分野もよくよくみえればありそうな気もします。ただ他の国と比較すれば、そのスピードは遅々としたものなのでしょう。そのスピード感のなさも課題のひとつといってもいいのかもしれませんが。

楽天がモバイル事業の赤字に苦しみ、グループを再編するそうです。なかなか苦境から脱することができずにいるようです。現代日本の縮図のように見えます。

そんな中、中国からのインバウンドが復活するようです。団体旅行が解禁になって、大量な人が押し寄せるようなことになれば、新たな課題が生まれることになるのかもしれません。

中国日本への団体旅行きょうから解禁およそ3年半ぶり再開 | NHK | 中国

おカネを使ってくれて、消費が拡大することは喜ばしいのでしょうが、人手不足に加え、オーバーツーリズムも問題になりそうな気がします。受け入れ準備は進んでいるのでしょうか。

地域と空き家　AirBnB

テクノロジー企業で、旅行コミュニティプラットフォームの「Airbnb」が、日本の空き家問題に目をつけ、リノベーションされた施設を宿泊先として掲載することで価値をよみがえらせているそうです。また、一般社団法人全国古民家再生協会に1億5000万円を寄付し、人材育成や空き家再生を支援しているといいます。

ホストの収益「7億円」超え！「Airbnb」が地方にもたらす観光振興がすごい | TABI LABO

「ホテルがないエリアにAirbnbがもたらす観光振興について」というテーマで発表、日本国内でAirbnbを使ってホテルがない地域で宿泊をしたゲストはなんと6万7000人超えになったそうです。

空き家を貸したいホスト側と、それを借りたいゲスト側とをつなぎ、ホスト側に総額約7億4500万円もの収益がもたらされたといいます。

コロナ禍以降、旅行の価値観は「海外旅行や都市部での休暇」から「国内旅行や地方での長期滞在」へと変化していき、これまでは観光地としての注目度が高くなかった地域への関心が高まった。（出所：TABI LABO）

実際に、初めてAirbnbで予約された市町村が74にのぼっているそうです。日本国内の人気トップ5は、1位が山梨県南アルプス市で、.香川県まんのう町、埼玉県長瀞町、高知県日高町、北海道清水町の順で続いているそうです。

無印良品の地域活性化

無印良品を展開する「良品計画」が、地域に根差し「無印良品」の暮らしが体現できる中長期滞在型施設「MUJI BASE」MUJI BASE KAMOGAWAをオープンさせたといいます。Airbnbで予約できるといいます。

「無印良品」が中長期滞在型施設“MUJI BASE”を鴨川にオープン古民家をリノベ - WWDJAPAN

「MUJI BASE」とは、日本中にある空き家等の遊休資産を活用し、地域に根差した無印良品のある暮らしを楽しむことができる拠点で、過度なサービスはなく、知らない土地で自宅のように日常を過ごし、地域固有のいとなみに溶け込み、その中で豊かな感性が育まれ、様々な生活の知恵を学ぶことができる施設といいます。