Up Cycle Circular’s diary

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【SDGsの恩恵か】無印の地域への土着化で広がる地産地消、脱炭素を目指す石化コンビナート

 

 「無印良品」が中国上海市で、「農場」をコンセプトにした新店舗をオープンさせたといいます。日本の無印が展開している「地域への土着化」の流れと同様な取組なのでしょうか。

無印良品が中国で「農場」新店舗、自前野菜は再成長の芽となるか:日経ビジネス電子版

 記事によると、新店舗の目玉は「MUJIファーム」と呼ぶ自社管理の農場で有機栽培された野菜といいます。上海近郊浦東地区に設けた農場で、有機肥料の野菜を作り、24時間以内に出荷するなど、物流ルートも管理しているそうです。

また、新店舗ではこの農場で栽培した野菜を使ったレストランも展開し、化学調味料や保存料を使用せずに、旬の野菜にこだわった料理を提供し、有機野菜の弁当も販売しているといいます。

 

 

進む無印の「地域への土着化」

 国内でも「地域への土着化」の取り組みが進んでいるようです。

 近畿地方では、地域の生産者や加工会社と共に開発した商品の数が昨年11月時点で、35アイテムになったそうです。

"地域への土着化とは?"生産者との取り組みが進む近畿事業部 報道関係者向けに説明会を開催 | MUJI NEWS | 株式会社良品計画

衣食住の中心には『食』があり、食が一番大事になる

「食」に取り組みながら「土着化」を推進、地域の生産者や加工会社と協業し、地元産業の活性化、食糧自給率の向上、廃棄ロスの削減など地域の課題解決を目指した商品開発を行っているそうです。

 ゆくゆくは、地域ごとにローカルサプライチェーンを作り、また、生産者とともに農産物の生産にも関わっていきたいともいいます。

(写真:良品計画

 食に取り組むことで、衣食住のすべてで取り組まなければならないテーマが見え、また、それで無印良品の強みを強化できるそうです。

dsupplying.hatenablog.com

 良品計画は国内10地域に地域事業部を設置し、地域密着型の事業モデルを確立、その上で、生活圏への出店を推進しているそうです。

 効率を考えただけの従来の出店計画を、地域に根差したものへと置き換えていく、よい取り組むのように思えます。 賛同する企業が増えれば、地域の活性化が進み、また地産地消など、消費のカタチも少しずつ変わっていくのかもしれません。

 

 

 従来の枠組みから離れることで、地域や地場産業が活性化していきそうな気がします。SDGsやESGの恩恵なのかどうかわかりませんが、少しずつ人々の意識にも変化が起き始めているのでしょうか。

石化コンビナートがカーボンニュートラル

 京葉臨海コンビナートでは、カーボンニュートラルの実現に向け、住友化学丸善石油化学、三井化学の3社が連携し、GHG 温室効果ガス排出量の削減に向け、原燃料転換などの取り組みについて検討を始めるそうです。

京葉臨海コンビナートにおけるカーボンニュートラルの実現に向けた3社連携の検討開始について | サステナビリティ | 住友化学株式会社

 2050年のカーボンニュートラル達成のためには、大量のGHGを排出する化学産業が果たすべき役割は大きいとし、企業間で連携し、日本最大級の素材・エネルギー産業の集積地である京葉臨海コンビナートのカーボンニュートラルを目指すそうです。

 個社の取り組みでは困難なことも、企業が力を合わすことで実現に近づくのかもしれません。

 

 

 

 3社は、石油資源に代わるバイオマスの活用や、新規ケミカルリサイクルおよびマテリアルリサイクルのプロセス開発・実装を目指すとともに、バイオマス原料の確保や廃棄物の回収に関する検討を進め、ナフサ分解炉などの製造設備の燃料転換と、それに付随するインフラの整備に関する検討を進めていくといいます。

 古きものを維持するだけでは朽ちていくばかりです。設備がその時代に求められているものに更新されていかなければ、持続的でも何でもありません。ようやく変化の芽が現れ始めてきたのでしょうか。