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要求が叶わなかったそごう西武のストライキ、明るみになった問題

 そごう西武労組がストライキを実施しましたが、その要求は受け入れられることはなかったようです。セブン&アイ・ホールディングスが「そごう・西武」を米投資ファンドへ売却したと発表しました。

セブン&アイHD、そごう・西武の売却額は8500万円と発表 | 毎日新聞

 実質的な売却額は8500万円となるそうです。企業価値は約2200億円と算定されたそうですが、そごう・西武などが抱える負債額などを差し引いての結果といいます。

 

 

 セブン&アイ・ホールディングスの傘下に入り経営再建を目指しましたが、結果がでずに、今回の売却となったようです。セブン&アイの判断は経営的には正しかったのでしょう。ただストライキが実施されたことで、ちょっとばかり考えさせられます。

60年ぶり、かつては賃金闘争

 百貨店でのストライキは60年ぶりだったといいます。1962年、当時の阪神百貨店でのスト以来のことだったといいます。その時は職員の賃金闘争が折り合わなかったことでストに発展したそうです。

 「ストライキ」とは、労働者が賃金など労働条件に関する要求を通すため、団結して一時的に仕事をしないことをいうといいます。経営側と対等に交渉する手段として、その権利は憲法で保障されているといいます。

そもそもストライキって何? そごう・西武の労組、異例の実施 | 毎日新聞

 近年にあっては、ストライキの実施が極端に減っているといいます。長引く停滞に従業員側が経営に理解を示したことがあったからでしょうか。それ以降、賃上げばかりではなく、労働条件の改善などもいつしか政府が主導するようになったように感じます。時の政府がその状況を憂いてくれたのか、それともそれを人気取りの政策にしたのかはわかりませんが。

 今年の春闘も官製春闘とも言われ、政府が積極的に発信して前向きな結果を得ることになりました。

 よくよく思えば、こうしたことを政治課題として国に委ねるのではなく、自分たちの問題として、もっと積極的に会社に要求してもよかったのかもしれません。

 ふと気づけば、いつの間にか自主性を削がれ、権力側に搾取されるようになっているともいえそうです。自分たちには交渉権がなく、低賃金に甘んじながらも、デフレからの脱却といって、経済を回すためには消費という概念に縛られるようになっているのだから。

 

 

経営レベルの低下、社会問題化する企業の不正

 ビッグモータによる保険金の不正請求に端を発した問題が、損保各社に広がり、とりわけ損保ジャパンの経営には問題がありそうです。気づけば、世の中不正だらけで、経営のレベルが低下しているのではないかと感じます。

「これまでの事業の延長線上に高い数値目標を課して尻を叩くだけのマネジメントが行なわれている企業は、いずれ次々にコンプライアンス違反を起こすだろう」とは、著作家の山口周氏の言葉ですが、現在の状況を言い当てているようです。日本を代表するような名門企業までもが、次々と不祥事を起こし、社会問題化しています。

「経営者と管理職のレベルが非常に低い」と山口氏は断じます。

 結果が出せずに、事業売却せざるを得なくなったセブン&アイ マネジメントにも言えることなのかもしれません。

 今、そごう西武でのストライキを目の当たりにして学ぶべきことは、声をあげること、そして、要求するということではないでしょうか。そこから生まれる良い緊張が状況を改善していくことになるような気がします。

 今回は結果につながりませんでしたが、こうしたことを続けていくべきなのでしょう。

 

「参考文書」

日本の労働分配率が2年連続低下、過去最高益でも従業員に恩恵薄く - Bloomberg

ストライキは「当然」?「迷惑」? 消費者はどう受け止めればいいのか 識者が提言「想像力を持つべき」:東京新聞 TOKYO Web

#075 スジの悪い仕事の断捨離 「クソ上司をどう扱うか問題」について 2/3|山口周