従業員が身体的、精神的、社会的に満たされている状態になるよう環境を整えていく、ウェルビーイング経営が注目されているといいます。広義の意味においては、従業員のみならず、消費者、地域社会といった全てのステークホルダーの幸福を追求するためのものとして使われることもあるといいます。
企業ばかりでなく、社会が閉塞感に満ち、息苦しいものになっていることも背景にあるのでしょうか。
創業者による性虐待が問題となったジャニーズ事務所、それを隠蔽し続けたメディアの問題、また大企業においては不正が相次ぎ、政治においても利権にまつわる汚職行為など、幸福からほど遠く、不健全な社会が今ここにあると思えてなりません。
西武百貨店が売却となりました。かつてはセゾングループの中核をなし、バブル期においては、モノだけでなく文化を売る企業として大きな存在感を示していました。
そごう・西武が売却へ。“80年代カルチャーの象徴”が目指した「ポストモダンな文化」とは何だったのか | 社会の今、未来の私 | mi-mollet(ミモレ) | 明日の私へ、小さな一歩!(1/2)
その文化戦略は本格的な商品開発にもつながり、洗練された生活雑貨を売る「LOFT」や「無印良品」など、次々と新しい業態や製品を開発していくことになったといいます。
そのムーブメントは日本社会に大きな影響を及ぼし、「ポストモダン」と呼ばれ、流行の領域を超えていたともいいます。
「不思議、大好き」「おいしい生活」など、糸井重里氏のキャッチコピーが大きく影響して、小売店の戦略が強く社会性を帯びることになっていたそうです。「クリエイティブ」が注目された時代であったともいいます。
今の時代とは真逆だったということでしょうか。文化的な側面が衰退して今の社会になったということでしょうか。
その長いデフレのトンネルから抜け出す出口がようやく見えてきたようです。日銀総裁が交代となり、金融政策の変更が期待され、市場にも変化が出始めているようです。長期金利が上昇をはじめ、「金利のある世界」が意識されています。
もしかしたら、これまでデフレ社会で常識であったものが少しずつ変わることになるのかもしれません。
長く続いたデフレで定着し、常識化したものには何があるのでしょうか。色々あってきりがなさそうです。
ポイント経済圏による便利な生活もその一つなのでしょうか。また、成長しない経済にもがきブラック化した企業、達成できそうにない高い目標を掲げ不正に走る企業、こうしたこともデフレの副産物だったのでしょうか。
そろそろこうしたことから卒業するときが近づいてきているような気もします。
SBI新生銀行、ポイントプログラムを終了 キャッシュプレゼントプログラムを開始 - ポイ探ニュース=ポイ活ニュース
デフレ時代にありがたいサービスにあったポイントも、今や囲い込みのための道具と化してしまったようです。
複雑化させ何とかそこから利益を得ようと、まだ企業はもがき続けているようです。もっとシンプルにならないのでしょうか。ポイントを乱発するくらいなら、いっそのこと、もう少し価格を抑えてそれをアピールした方が、これからのインフレ下ではわかりやすいよう気もします。
これからやって来るだろうデフレではない世界にあうものへと、サービスをアップデートさせる必要がありそうです。この先、変えていかなければならないことが増えていくのかもしれません。
「参考文書」
これから百貨店は「ヨドバシとドラッグストア」にかわる…「そごう・西武の売却」は業界崩壊の始まりだ 百貨店業界の売上高は30年で半分以下に | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
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