長い歴史を振り返っても、今ほど「正しさ」「倫理」が求められる時代はないといわれているようです。
正しさが求められる倫理の時代 必要なのは「3つのモノサシ」:日経ビジネス電子版
ジャニーズ問題が社会を騒がしています。創業者の性虐待を人権問題として、大手企業が所属タレントによる広告から撤退しています。
ビッグモータ不正、その悪質さには驚きました。個社にとどまらず損保業界にまで問題が波及し、信用崩壊になりかねない事態に国も調査を始めています。一方で、肝心要の国も、マイナンバーカード問題、処理水問題など問題が立て続けに起き、混乱しています。
今は何をしても「正しさ」が求められているのです。コンプライアンス(法令順守)やポリコレ(ポリティカルコレクトネス、政治的正しさ)をはじめ、SDGs(持続可能な開発目標)もそうした要求の1つと言っていいでしょう。(出所:日経ビジネス)
今の日本の社会をながめてみれば、正しいことをいっているように感じてしまいます。
「倫理」とは、社会生活の中で、人が守るべき道理であり、行動する際の規範となるものといいます。
連日報道される不祥事を見ては、これが今の日本の社会の実相かと思ってしまいそうです。そうではないと信じたいのですが、相次ぐ不祥事に不安も増していきます。「倫理」を育み、「正しさ」を希求すべきということなのでしょう。
カーボンニュートラルなアップルウォッチ
米アップルが先日、イベントを開催し、いくつかの新しい製品を発表しました。その中に、アップル初のカーボンニュートラル製品としてApple Watch新モデルが発表されました。
Apple Watch新モデル発表、アップル初のカーボンニュートラル製品 - Bloomberg
「Apple Watch Series 9」と「Apple Watch Ultra 2」、クリーンエネルギーを使って製造するなどして、二酸化炭素の排出量を抑制、削減できなかった排出量に対してはカーボンクレジットを使い、カーボンニュートラルを達成しているといいます。
「記録的な気温や破壊的な暴風雨を経験する中、私たち全員が、炭素排出量を削減し、気候変動による最悪の影響から守ることに対して差し迫った責任を負っています。Appleは、カーボンニュートラルな未来に向けた進展を推し進める中で、これほど多くのサプライヤーが行動を起こしていることを誇りに思います」(出所:ITmedia PC USER)
アップルの製品は「倫理」を守り、「正しさ」を取引先とともに追求することで完成したということでしょうか。
アップルは、2030年までに全ての製品をカーボンニュートラルにするという目標達成に向け大きな一歩となると説明したそうです。
アップルの年間売上は58兆円にも及び、その半分以上をこうしたハードウェア群が稼ぎ出しています。そして、その利益はすべてのステークホルダーに還元されていきます。
簡単なことではないのかもしれませんが、正しいことをすれば、驚くほどの桁違いな膨大な富を築くこともできるということなのかもしれません。こうした事実を知ると、目先の利益に汲々となり、不正に手を染めることの無意味さ、虚しさを感じます。
「参考文書」
Apple、初のカーボンニュートラルな製品を発表 - Apple (日本)
Apple初のカーボンニュートラル製品を発表 Apple 2030に向けたマイルストーン - ITmedia PC USER
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