Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

暑かった夏、長過ぎた夏、記録尽くめの夏

 東京での真夏日が90日となり記録更新したといいます。1年の1/4近くが30℃を超えていることに驚きます。 また、この夏の平均気温は、気象庁が統計を取り始めて以降125年間で最高を記録しました。その暑過ぎて長い夏がようやく終わりが近づいてきていると天気予報が伝えています。

 いずれにせよ、異常気象だったということなのでしょうが、この先、こういう気象が常態化することになってしまうのでしょうか。国連のグテーレス事務総長が「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰の時代が到来した」といっていましたが、まったくその通りと感じるばかりです。

 

 

 数々の気候テックが立ち上がり、気候変動対策に役立つであろうビジネスを始めています。様々な対策に役立ちそうなアイデアはあるものの、なかなか社会実装は進まず、それらを十分に活かすことができずに、温暖化が止まる気配はないようです。

光熱費削減に地中熱利用

 それに加えて、物価高騰です。冷房が必需となったにもかかわらず電気代は高騰し、それが常態化しかねない事態です。そんな中、地中熱利用を見直す動きがあるといいます。

スウェーデンでは家庭の40%以上が地中熱ヒートポンプにつながっており、光熱費を月約20%節約できている。地中熱利用は日本でも大きな商機になるだろう。(出所:ブルームバーグ

ヒートアイランド対策の切り札か、異常気象で「地中熱」を見直す声 - Bloomberg

 地中熱ヒートポンプの節電・省エネ効果は高く、冷房の場合、空気熱源ヒートポンプと比較して30-70%程度のエネルギー消費量を削減でき、二酸化炭素排出量も、空気熱源ヒートポンプと比較して削減率25%という試算があるそうです。

 また、地中熱ヒートポンプを利用すれば、ヒートアイランド現象の緩和にも役立つといいます。地中熱ヒートポンプは地中に排熱するため、冷房の排熱のように外気温の上昇につながることはないようです。都内のオフィスビル街区で最高気温で1.2度程度、住宅街では0.3度程度の低下が期待できるとのことです。 

 海外で急速に利用が伸びている地中熱ヒートポンプですが、日本での普及はまだあまり進んでいないそうです。東京スカイツリー地域や羽田空港国際線旅客ターミナルなどで、地中熱を冷暖房に利用されているケースはあるといいますが、普及が課題のようです。

 

 

服のリサイクル

 服のリサイクルが進むようになってきましたが、一方で、アフリカやチリの砂漠には、経済的に豊かな国々から寄付された衣料品が大量に捨てられている現実があり、いまだに改めることができていない消費を、wiredが批判しています。

服を服へ戻す〜リサイクル・スタートアップが直面する現実、詐欺、そして真のイノベーション | WIRED.jp

 数多くのスタートアップが果敢にチャレンジ、問題解決に挑みますが、完璧な解を得ることができていないといいます。「結局、いつものようにイノベーションの迷宮をさまよった挙句、わたしたちは避けられない結論へと戻ってくる。ものをあまりつくらず、購入量も減らす必要があるということに」といいます。

世界は可能性に満ちている

 ユニクロがこれまでの服の概念を変えようとしています。新しい価値を持つ服として、「LifeWear」というコンセプトを生み出し、それを軸にして新しい産業としようとし、また、サスティナビリティにも真摯に取り組んでいるようです。

ユニクロ柳井正会長が「世界は可能性に満ちている」と語る真意 _小売・流通業界 ニュースサイト【ダイヤモンド・チェーンストアオンライン】

「世界は可能性に満ちている」と、ファーストリテイリングの柳井社長はいいます。

 そのためには、国や民族の枠組みを超えて、もっと高い位置から世界を見て、社会のために商売をする視点を持つ必要があるといいます。どんな問題も一気に解決できることなどの稀なのでしょう。一つひとつ倦むことなく解決に勤しめば、それによって持続可能性が確保され、「サスティナビリティ」に近づいていくのかもしれません。