Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

求められる新規事業、多い失敗事例、稀な成功例

 これからの新しい時代を生き抜くためには新規事業が不可欠になっているようです。ソニーがホンダと組んでEVを作ったりしています。

 新しいテクノロジーが登場すれば、既存の事業が陳腐なものになることは避けられません。「DX」に「GX」変革が求められるようになり、そこにAIが大きな波と押し寄せてきています。そんな中、多くの企業が新規事業を始めているようです。この中から成功事例は生まれるのでしょうか。

「隣の芝生は青く見える」、基幹事業が苦しくなったから、新しい分野に挑戦する。しかし、こうしたことで成功する事例は稀といいます。過去を振り返れば、いくらでも失敗事例を見つけることができます。

 馬の鞍をつくっていた会社が自分たちが輸送関連会社だといって、航空機に挑戦したところで成功することはないだろうといいます(参考:巨象も踊る)

 

 

プラント建設会社の新たな電力事業

「ペロブスカイト型太陽電池」、次世代太陽電池の本命とされ、軽量かつ柔軟に製造可能という特徴を持ち、曲げることができ、従来のシリコン製では不可能だった壁面や耐久性の弱い屋根にも置けるという特徴を有します。この太陽電池を巡って、多くの企業が関連事業に参入しようとしているようです。

日揮HD、ペロブスカイト型太陽電池で「発電所」 ビルや店の壁に - 日本経済新聞

 プラント施設などの建設を手がける日揮ホールディングスが、この新しい太陽電池を使って電力事業を始めるそうです。工場や物流倉庫、店舗などを活用した「どこでも発電所」の新市場を切りひらくといいます。従来型のプラント建設が縮小するのであれば、その知見を利用して、規模は小さいながらも新たな電力プラントを建設するのはありなのかもしれません。

培養肉用タンパク質を始める機械設備企業

 プラントや機械設備を手がける日立造船は、スタートアップと協力、培養肉の材料となるたんぱく質の販売するといいます。食糧危機の対応が求められる中、安価な材料の提供で培養肉の普及を後押しするそうです。

培養肉のコスト9割減 日立造船、材料のたんぱく質販売 - 日本経済新聞

生産工程の一部を機械化することなどで、生産にかかる費用を10分の1程度に抑える。(出所:日本経済新聞

 強みを活かした新規事業ということでしょうか。

 

 

ホンダは電力インフラ事業に、無人タクシー事業

 ホンダは三菱商事と組んで、これから主力となるEV電気自動車を使った電力インフラ事業に参入するそうです。

ホンダと三菱商事、EV束ね電力調整 再エネの無駄省く - 日本経済新聞

電力会社の送電網に複数のEVをつなぎ、余った電力をためる蓄電池として活用する。再生可能エネルギーの需給を調整するのが目的だ。EVが分散型電源となり電力の需給バランスを安定化させ、再生エネを効率よく利用する仕組みにつなげる。(出所:日本経済新聞

(資料:ホンダ)

 この他にも、米自動車GMなどと新会社を立ち上げ、自動運転車両を使用した無人タクシー事業を東京都心部で始めるそうです。

ホンダ、令和8年初頭に無人タクシー 米GMと都心で - 産経ニュース

(写真:ホンダ)

 ホンダがGMなどと開発している無人タクシーの専用車両「クルーズ・オリジン」を普及させるための新規事業なのでしょうか。

 

 

政府によるライドシェア推進

「白タク」として原則禁止されている行為を「ライドシェア」と称し、政府が推進しようとしているといいます。

「ライドシェア」解禁に賛否 タクシー業界には警戒感:時事ドットコム

 タクシー業界をはじめとして多くの反対意見があるようです。この先どうなっていくのでしょうか。

「隣の芝生は青い」といって、 どの企業が新規事業として取り組み始めるのか、興味が尽きません。いわゆるIT企業なのでしょうか。PBRが1倍を割れ、苦境に喘ぐ企業も増えているようです。

 

「参考文書」

大企業の「失敗した新規事業」の99%に共通する誤り メンバーの問いを立てる筋肉を削ぐ、“本業の汚染” - ログミーBiz

ペロブスカイト太陽電池を住宅に活用、三井不レジとエネコートが共同研究:太陽光 - スマートジャパン

Honda | 日本での自動運転タクシーサービスを2026年初頭に開始予定

Honda | Hondaと三菱商事、EV普及拡大を見据えた新事業創出に向けた覚書を締結