Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

【ポイント経済圏】顧客囲い込みで熾烈な覇権争いの中、プラチナバンドを得た楽天

 楽天モバイルに電波がつながりやすい「プラチナバンド」を割り当てることが決まったといいます。

 電波状況が改善されれば、加入者が増え、巨額赤字に苦しむ財務を好転させる効果も期待されるといいます。

楽天、「プラチナバンド」獲得 追加投資544億円 | ロイター

 プラチナバンド向けの基地局として10,066局を開設する計画で、追加の投資額が2033年度までに544億円に上るそうです。また、赤字が続く携帯電話事業は26年に単年黒字化するとの見通しも示したそうです。確実に実行できるのでしょうか。

 

 

 プラチナバンドは、悪いニュースが続く楽天にあって久々の朗報なのでしょうか。

楽天経済圏の相次ぐ「改悪」にユーザー離れ加速か…約1年のうちに続々と起きたヤバすぎる変更 | 女性自身

相次ぐ「改悪」の元凶は、「楽天モバイルの不振」との指摘もアナリストから上がる。....中略..... 楽天モバイルは電波がつながりやすい周波数帯「プラチナバンド」を獲得すべく、総務省に割り当てを申請して起死回生を図っている。これで「改悪」が止まればいいが……。(出所:女性自身)

 これで「改悪」に歯止めはかかるようになるのでしょうか。

熾烈な経済圏覇権争い

 新NISAが来年に始まり、給与のデジタル払い解禁などの波が押し寄せ、顧客の囲い込み、経済圏を巡る覇権争いが激化しているようです。

 通信事業の他にもメルカリや三井住友フィナンシャルグループの「Olive(オリーブ)」などがこの波に乗って参入しています。

【激戦】1億人の資産を狙え。楽天だけじゃない「経済圏」新時代

 みながポイント還元率を競いあっています。しかし、通信や決済だけでなく、銀行、保険、証券、全部使ってはじめて還元率がアップになるといいます。過剰サービスを競い合っているようにも見えます。

 政府も企業もポイント還元のあり方を追求しているのでしょうか。本末転倒なことにならなけばいいのですが。

 

 

証券の手数料争い

 楽天証券が10月から国内株式の売買手数料無料化に踏み切りました。先陣を切ったSBI証券に追随することになったといいます。新NISAの開始を意識してのことでしょうか。

楽天証の手数料ゼロ決断、IPO価格に影響も-短期業績の悪化不可避 - Bloomberg

 評価は分かれているようです。ただ短期的な業績悪化は避けられず、IPO新規株式公開を目指す楽天証券ホールディングスの公開価格の決定に影響を及ぼしかねないとの見方もあるそうです。

財務の懸念

 楽天Gはこの先巨額の社債償還が控えており、財務への懸念もあり、信用リスクが極めて高くなっています。

 2024年までに4147億円、25年に4300億円の社債の償還期限を迎えることになり、その資金手当てに取り組まざるを得ない状況といいます。

楽天Gの信用リスク、日本最大-同格付けソフトバンクGと明暗 - Bloomberg

楽天Gは「業績は回復傾向にあるものの、多額の社債の償還期日を迎えようとしており、そのための資金調達がまだ十分ではない」とみる。この状態が続けば「資金の流動化が悪化する可能性がある」(出所:ブルームバーグ

 4月に楽天銀行が上場、5月には3000億円規模の公募と第三者割当増資を実施、また保有する西友ホールディングス株全てを米投資ファンドKKRに売却しています。そして、次に控えるのが楽天証券ホールディングスの上場となるといいます。

 バランスシート強化のためにさらに資産を売却する可能性があるともいいます。最も収益性の高いフィンテック事業である楽天カードの株式売却が実現すれば、最大の資金調達になるとの意見も出ているようです。

 

 

遠ざかるGAFAMの背中

 国内IT企業における競争は、目の仇にしているGAFAMのビジネスとは趣が異なってきているようです。

Amazon、アメリカの最新倉庫にロボット5000台 ヒト型も実験 - 日本経済新聞

 GAFAMが、かつて日本企業が得意であった領域に磨きをかけ、また新分野も切り拓いていこうとしているに見えます。

 これに対して日本のIT企業は、かつて電機業界が失敗した同じ轍を歩もうとしているのではないかと心配になります。過剰品質、過剰な機能争いなどなど。今の苦境も、もうその入口に立っていることではないでしょうか。

 

「参考文書」

アマゾン、初の衛星打ち上げに成功-地上に通信サービス提供目指す - Bloomberg