Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

モヤモヤ、見いだせない仕事の意味、求められる新規事業

 モヤモヤするようなことばかり続きます。中東情勢は混迷を深めています。円安は続き、物価高騰は収まりません。政治も混乱、事態が収束するどころか、むしろ悪化しないかと心配になります。

 変化の激しい時代、変化に追従しきれていないということでしょうか。冷静になって、頭の整理が必要なときなのかもしれないと感じたりします。

 

 

 この変化の激しい時代にあって、多くの企業が新規事業に乗り出しています。経営再建を急ぐ企業においても同様なようです。こうしたプロジェクトの中から、VUCAといわれるこの時代に見合うよう、仕事に新たな意味づけができていけばいいのかもしれません。

拡がる新規事業の取り組み

 経営再建中の東芝が、関元売り大手のENEOSと提携、二酸化炭素と水素でつくる合成燃料の将来的な事業化を検討するそうです。約半年間をかけ、製造プロセスの課題を洗い出すほか、製造にかかるコストなどを検証するといいます。

東芝、ENEOSと提携 合成燃料の事業化見据え - 日本経済新聞

 不正会計が発覚し、それが東芝の経営を揺るがすようなったと記憶しています。KPIをきっちり抑えて管理、そんな従来型の経営手法に陥ることなく、なぜこの新規事業に取り組みのか、その意味付けをはっきりさせ長期利益を生み出す事業に育てて欲しいものです。

 原料が高騰するようになり、かつて優等生といわれた花王の株価が低迷を続けています。花王また様々なプロジェクトを立ち上げ、そこから脱しようとしているのでしょうか。

 米会員制量販店のコストコと協働し、作業時間を2割減らせる新型コンテナを実用化するといいます。店舗の陳列棚と輸送コンテナを兼ねており、納品されると開封作業をせずにそのまま売り場に並べられ、物流と店舗従業員の負担を軽減できるそうです。また、廃材も出ないといいます。

コストコ・花王、作業2割減の新型コンテナ 人手不足で - 日本経済新聞

 この取り組みは、社員のアイデアを公募し事業化や社内構造改革等を実現させる制度から生まれたといいます。この制度が社員のモチベーションを刺激し、仕事の意味づけにつながったのでしょうか。会社はこの取り組みによって、社会課題でもある人手不足解消の一助に役立つことを期待しているようです。またこうした取り組みの積み重ねが業績につながっていけば、株価も低迷を脱していくことになるのでしょうか。

 

 

見直されるESG投資

 欧米では、ESG債の発行が鈍化しているといいます。調達資金を充てるESG事業の妥当性に対して懐疑的な見方があるからだといいます。一方で、日本は堅調に増加、調達された資金の一部は、環境破壊の影響を受けた生態系の保全や回復にも活用されているそうです。

かつて絶滅のトキ保全、ESG債が一翼担う-発行ラッシュの日本で - Bloomberg

 トキが生息していた環境の保全・継承などに充てるため、石川県は初のグリーンボンド(環境債)を発行するといいます。兵庫県コウノトリの生息環境整備を目的に環境債を発行し、岩手県は漁場の整備に、三重県は真珠養殖用の真珠貝(アコヤガイ)の生育環境改善するために環境債を発行している。自然災害対策など自治体が取り組むべき課題は多いとし、環境債は今後も増えていくとみられているそうです。

 こうしたことから経済価値が生まれるようになるのがいいのかもしれません。それを実現するリーダーが求められていそうです。そのリーダーは参加メンバーに仕事の意味付けをして、上手にモチベーションを引き出すことになるのではないでしょうか。

 

 

「参考文書」

花王 | 花王とコストコ、循環型梱包材として折りたたみコンテナをテスト導入

花王 | 花王、重量運搬ドローンの自動運行技術を用いた一括輸送に関する実証実験を実施