イギリス メイ首相の後継が誰になるのか、気になっていましたが、下馬評通りジョンソン氏で決まりました。
どことなく、米国トランプ大統領との類似性を感じます。
ジョンソン首相は「英国を統合、再活性化し、世界一の国にするために、10月31日付でEU離脱を実現することがわれわれの責務だ」と表明。英国が2050年までに欧州最大の経済大国となるとの見通しは大げさなものではないとし、「われわれの子供、孫世代はより幸福で裕福な生活を送る」と述べた。 (7/26 ロイター)
1989年にベルリンの壁が崩壊してイデオロギー闘争が終わり、この30年、世界は一気にグローバル化、フラット化の方向に進んできましたが、その流れに変化の兆しが起きるのでしょうか。
2005年に、ニューヨーク・タイムズのトーマス・フリードマンが「フラット化する世界」で、アジアの台頭をあげ、世界はフラット化に向かっていると指摘した。フラット化の流れで、アメリカの中間層が崩壊するとも予測した。
世界がフラット化したことで、世界のあらゆる国でイノベーションが萌芽して、巨大市場のアジア、特に中国に向かったことは記憶に新しいことです。
そして、アップルなど米国企業の多くが製品の生産を中国へシフトすることで、巨万の富を築いた一方で、確かに、自国内ではその分の雇用機会が減少しました。
そんな中でトランプ大統領が誕生した訳で、彼が主張する一国主義の合理性になっています。しかし、一方で関係各国との間に軋轢を生み、特に中国との間では貿易摩擦が深刻化しいています。
アップルなど米パソコンメーカなどに、生産を中国から他国へ移管する動きはまだ見られないようですが(関税引き上げの対象外)、中国に進出している台湾企業では、グローバル・バリュー・チェーン(GVC)の見直しが始まっていると聞きます。
GVCとは、ベルリンの壁崩壊以降、グローバル企業が構築した国際分業体制で、世界規模の供給・調達網のことです。中国は「世界の工場」として、国際分業体制で中心的役割を果たすことで目覚ましい経済成長を遂げました。
台湾の自転車最大手ジャイアントの杜綉珍会長は、ブルームバーグとのインタビューで、「昨年、メード・イン・チャイナそして世界的な供給という時代が終わったことに気付いた」と語り、「世界はもはやフラットではない」と指摘しました。
英ジョンソン首相の誕生で、この先EUでの動向も気になります。
冷戦、イデオロギー闘争を終わらせたの、米レーガン元大統領、英サッチャー元首相、旧ソゴルバチョフ元大統領のチームワークだったと言われます。そして、今日までの流れがそこから生まれました。
この先、グローバル化・フラット化の流れに変化が起きるのか、気になり始めました。
そんな今なので、フリードマンが指摘した「フラット化する世界」を読んでおくべきと思います。
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