Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

ラストワンマイル問題と新たな街づくり

 

 EU圏では、LEZ(Low Emission Zone = 低排出ゾーン)が1990年代後半から導入されている。ロンドンでは今年4月からULEZ 超低排出ゾーンの導入に踏み切った。大気汚染の原因となる排気ガスを減らして公衆の健康を守る狙いだという(CNNから)。

 スペインの首都マドリードでは、市長の交代に伴って、LEZの廃止動きがあったが、裁判所の決定により、LEZが継続となった。LEZの効果は排気ガスを減らすばかりでなく、店舗の売り上げにも効果があるようだ。  

市と銀行の調査により、自動車の乗り入れ禁止により、マドリード市の繁華街の商店の売上は9.5%の上昇になった。 (出所:Forbes)

forbesjapan.com

www.cnn.co.jp

 

 同じくスペイン ガリシア州のポンテベドラは、さらにもう一歩進んで、敷石の道路や中世から続く中心地を含めた30万平方メートルの範囲を歩行者優先区域とした。この施策のおかげで、交通事故による死者が激減、CO2排出量は70%減少したとのこと。人口が減少していく都市が多い中、ポンテベドラは、住みやすい街として、住民が増加しているという。 

市内を車が走ることを禁止し、地上にある駐車スペースを取り除きました。駐車場所を探す車が交通渋滞の大きな原因となっていたためです。中心街にある駐車場を全て排除する代わりに地下や街の周辺地域に駐車スペースを設け、うち1686個は無料スペースとしました。ラウンドアバウトを採用して信号機を排除し、「車のない地域」の範囲を拡張、それ以外の区域でも時速30kmの速度制限を設定しました。

「中心地から車を排除する」という計画は、周辺地域の渋滞を生み出していると批判されることも。また、駐車スペースが足りてないともいわれています。駐車スペースから中心地までの間に公共交通機関がないため、歩くか自転車を使うしか手段はありません。(出所:Gigazine) 

gigazine.net

 

 産業や車が優先され、人間が犠牲になるのがいつの間にか私たちの常識、固定概念になっていないだろうか。欧州はそれに気づいて人間中心で再設計されているように見える。

 日本でも、都市中心部への自動車でのアクセスを規制すべきだろう。


そんな時に、活躍するのも電動スクータなどのスモールモビリティだろう。色々なシーンで活躍しそうな予感がする。郊外の駐車エリアから中心部へのアクセス、都市中心部における配送など。

 

 スモールモビリティの開発がさかんになってきている。アウディから電動スクータが発売されるようだ。

jp.techcrunch.com

 

 techcrunchは以下のように、事業用車両として使われることを指摘している。都市部でのラストワンマイルの配送にもってこいのものかもしれない。

e-tronスクーターはおそらく操作しやすく安全性も高いが、最高時速は20kmと速くはないので興味がわかない人もいるかもしれない。

回生ブレーキを備え、走行距離は20km。油圧式のフットブレーキと、LEDのヘッドライト、日中用の走行ライト、テールライト、ブレーキライトも付いている。

生産と個人顧客への販売は2020年後半の予定だ。アウディはこのスクーターについて、事業用車両として使われたり、e-tronの電気自動車を購入した顧客に提供したりすることを示唆している。専用のコンセントを使って車のトランク内で充電できるようになる予定だ。

 

 Amazonの配送ロボット スカウトも走り始めている。ブルーなおしゃれなデザイン、都市の風景に溶け込むようです。 

 

 配送におけるラストワンマイル問題の解決にまたひとつ近づいたのでしょうか。

Amazonはこの他にもドローン配送の研究や、留守宅への配送なども始めている。

  

 アマゾンの他にもユニークな取り組みがある。ネスレ日本が進めているMachi Eco便。ネスレの商品だけでなく、ファンケル、P&G、お茶専門店・ルピシアの商品も配達できるようにする仕組みを整えるという。

 「MACHI ECO便」では、まず各地域の方々にご協力をいただき、「ECO HUB(エコハブ)」と呼ばれるストックポイントの役割を担っていただきます。 サービス利用者は、「近所のECO HUBに商品を取りに行く」もしくは「近所のECO HUBから商品を配達してもらう」のいずれかを選択し、「商品を取りに行く」場合は、商品代金から割引を受けることができます。 (PR Times) 

prtimes.jp

  

横浜市ではスモールモビリティを利用したサービスがスタートしている。折角のグッドなサービス。

みなとみらい地区をLEZとすれば、よいのにとつくづく思う。

日本もそろそろ都市を再設計すべきではないであろうか。

www.walkerplus.com

 

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