この三連休に、先週スティーブ・ジョブズ・シアターで開催された「Apple Special Event 2019 "by Innovation only"」の動画を視聴した。今までAppleのイベントに興味をもったこともなかった。スマートフォンの普及が進み、その成長に翳りが見え始めている。そんな時に、Appleが何をメッセージするのかと興味が沸き、今回初めて視聴した。
特に、Appleフリークということではない。Apple製品を何一つ持っていない。だけど、気になる。なんで、日本人にここまで愛されるているのか? そんなAppleに以前から非常に興味を持っていた。
今回動画が見て、いくつかの疑問と気づきがあった。ためていたApple関連記事、新たにネットで記事を探し読み、調べ直してみた。
Special Event 2019.9.10 プレゼンターの顔ぶれ
IT Mediaは、今回のイベント登壇者がかなりメンバーチェンジがあったと指摘する。お馴染みの副社長たちが登壇せずに、かなり多様性を意識した人選ではといっている。
かなりダイバーシティを意識した人選なんじゃないか。
クックさんとシラーさん以外に登壇したAppleの従業員は7人。女性が4人、(見た目での)非白人は5人。みなさんもちろん優秀でAppleにとって重要な人材ですが、ダイバーシティ的にも見事なバランスです。7人を登壇順に簡単にご紹介します。何人かは過去のスペシャルイベントにも登壇しています。
「Apple Arcade」を紹介したアン・サイさんはApple歴8年でベトナム系
「iPad」のグレッグ・“ジョズ”・ジョズウィアックさんはポーランド系白人で、Apple歴は33年。
「Apple Watch」のヘルスケア機能を紹介したサンブル・デサイさんは、Appleが2017年にヘルスケアに本気を出し始めたときに大量に採用した医学関連の人たちの1人。Apple歴2年で名前から推測するとアラブ系
Apple Watch」のスタン(スタンリー)・エンさんはApple歴20年。iPodの動画などで見たことのある顔です。中国系
「iPhone 11」を紹介したカイアン・ドランスさんのApple歴は分かりませんが、2009年にAppleの従業員として特許を申請しているので、短くても10年です。米国生まれですが、お父さんが台湾からの移民
「A13」チップを紹介したスリ・サンタナムさんはApple歴11年。インド出身
「Apple Store」を紹介したディアドラ・オブライエンさんは4月に退社したアンジェラ・アーレンツさんに代わっての登壇。大学を出てすぐに入社し、Apple歴は30年。白人で、名字から推測するとアイルランド系ですが、既婚なのかどうか分からず、もしかしたら夫の姓かもしれません。(出所:IT Media)
9月20日に Apple Fifth Avenue(ニューヨーク)の新装オープンすることを発表するディアドラ・オブライエン。
TechCrunchは2016年の記事「Apple基調講演者の多様性レポート」で、イベント登壇者の多様性の変化を指摘していた。年別に確認はしていないが、多様性の改善を意識し始めていたのはこの頃からなのだろうか。
Appleから計5名がステージに上がった。4人は白人男性で、1人が有色女性だった。昨年9月のイベントと比べて今日の登壇者の方が女性比率(20%)はやや高く、非白人比率(20%)も高くなっている。
今年1月、Appleは極めて迅速にEEO-1報告書を公開し、人種、性別および職種別の従業員データを分析した。報告書は2015年8月現在の従業員データを表わしており、同社は13箇月間に、アフリカ系アメリカ人1475名、ラテン系1633名、およびアジア系1662名を雇用してわずかながら多様性に進展を見せた。同じ期間に、Appleは4096名の白人を雇った。
昨年10月、AppleはBoeing Comapnyの元CFO・プレジデント、James Bellを取締役に迎えた。Bellは、Apple取締役を務める最初の黒人ではないが、現在のApple取締役会では唯一の黒人である。
Appleのダイバーシティ関連のデータなどは下記にて確認できる。
2014年IT mediaのAppleのダイバーシティを紹介する記事。この時点で追加された5名の副社長はクックCEO直属という。
今回のSpecial Eventは"By Innovation Only"と招待状に記されていたという。このBy Innovation Onlyが何を意味するのかが疑問のひとつであった。
多くのアナリストが、今回のイベントでは"革新がない"、"繰り返しのみ"と批判する。アナリストは、アナリスト自身の期待値を超えるものでなければ、批判する。必ずしもApple側の正確な見解を示すものではない。(私自身を含めてであるが)
この種のイベントでは間違いなく、経営者のメッセージが散りばめられているはずである。登壇の順番、スクリーンにあらわれる言葉など。
今回のイベントではお馴染みの顔が登壇しなかったという。これは何か変化のサインなのだろうかと考え込んでしまった。
機械学習と省電力設計の強化により、A13 Bionic がスマートフォン搭載のチップとして最速となったことを説明するスリ・サンタナム。
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