資生堂とイオンが、リユース容器商品の買物の仕組み「Loop」に参画すると発表した。イオンは、2020年秋、東京都の店舗で販売・回収を始めるという。資生堂も2020年中に「アクアレーベル」の販売から開始するという。
- 「Loop」とは
- ワンウェイプラスチックの削減を推進する東京都とLoopが手を組む
- 「捨てるという概念を捨てよう」
- イオンで始まる「Loop」 21年には全国展開へ
- P&G ファブリーズ、パンパースも、NYとパリで試験運用
「Loop」とは
2019年1月 ダボス会議で、リサイクルビジネスを運営する「テラサイクル」と大手消費財メーカー各社が発表した循環型eコマースショッピングシステム。「Loop」に参加する企業の商品を購入できる。
「Loop」の最大の特徴は、従来使い捨てされていた容器や食品のパッケージを、使用後に消費者の自宅から収集し、洗浄、補充(リフィル)した上で再利用(リユース)する新たなシステム。(参考:PR Times)
Loopの仕組み(現時点で日本では利用不可)
購入:Loop Webサイト、または、Loopのパートナー小売業者Webサイトより、ごみゼロでよりサステナブルな商品を注文。受け取り:Loopのリユース式配送トートバックに入った注文商品を、自宅で受け取り。これにより、従来使い捨てされていたダンボール等の配送梱包材は不要。
利用:Loopパッケージに入った製品を利用。
返却:使用したパッケージ洗浄・処分は不要。製品を最後まで使い切った後、Loopトートバックに入れ返却。カスタマーの自宅へ配送業者が訪問・集荷。
洗浄:安全なリユースを可能に。
リフィル・リユース・リサイクル:返却・洗浄された容器は、必要に応じて速やかに補充され、カスタマーの元へ再度配送。 かみそり、ブラシパーツ、おむつなど、リユース可能な使用済み製品は、リユースまたはリサイクルされる。(出所:PR Times)
ワンウェイプラスチックの削減を推進する東京都とLoopが手を組む
この8月、東京都は、「Loop」を、ワンウェイ(使い捨て)プラスチックの削減などプラスチックの持続可能な利用に向けた先駆的取り組みを都と共同して実施する事業に選定していた。
この事業には、江崎グリコ(大阪府大阪市)、サントリー食品インターナショナル(東京都中央区)、プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(兵庫県神戸市)、ロッテ(東京都新宿区)、ボタニカルライフスタイルブランド「BOTANIST」などを展開するI-ne(大阪府大阪市)の5社(8月6日時点)が参加する。(出所:環境ビジネスオンライン)
「捨てるという概念を捨てよう」
「Loop」を運営するのは「TerraCycle」というベンチャーだ。「捨てるという概念を捨てよう」というミッションを掲げる。
大手消費財メーカー、小売業者、都市、施設と協働し、使用済みのおむつから、たばこの吸い殻、製品の空き容器やパッケージまで、従来廃棄され、埋立地か焼却所にたどり着くしか道がなかったモノを回収しリサイクルする事業を現在23カ国で展開している。(出所:環境ビジネスオンライン)
ループはすでにニューヨークとパリでサービスを提供を始めている。その内容をWBSワールドビジネスサテライトが報じた。(画像付きチェックできます)
イオンで始まる「Loop」 21年には全国展開へ
2020年秋より、東京都の「イオン」「イオンスタイル」で、本プロジェクトに参画するメーカー各社の日用消耗品や食品など、リユース容器を利用した商品の先行販売および使用後の容器回収を開始し、2021年より順次、本州・四国の約400店舗への拡大を目指します。販売を開始してからの約1年間、「ループ」商品の取り扱いができる国内の小売業はイオンのみとなります。(出所:日本経済新聞)
P&G ファブリーズ、パンパースも、NYとパリで試験運用
グローバル企業であるP&Gは、1月に「Loop」に参加することを公表し、NYとパリで試験運用を始めるとしていた。
P&Gの商品は、日本でも馴染みの深い商品が多い。パンテーン、アリエール、ファブリーズ、ジレット、パンパース等々。
今までシャンプーなどは、プラスチックパッケージに入った詰め替え商品でリフィルしていたが、「Loop」で販売される商品なら、こうした手間もも省くことができ、なおかつ、廃プラが発生しなくなる!
Loopに参加表明している企業は多数ある。日本でも、Loopで扱う商品がもっと増えてくれるといいのに😃
「関連文書」
「参考文書」