Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

サブスク&リサイクル ごみがなくなる日が来るまで  

 

 テラサイクル、米国生まれのソーシャルベンチャーで、マテリアルリサイクルやサーキュラーエコノミーを通してゴミの削減に取り組むという。

 そして、企業ミッションに「捨てるという概念を捨てよう」を掲げる。

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 リサイクルは”手作業”から始まる

リサイクルって何か大きな機械に入れたら、素材が出てくるって思っていませんか?

実はリサイクルの一番最初の、一番大切な作業は人間の手で行われています。 (出所:テラサイクルジャパンインスタグラム) 

 雑多に捨てられてしまうごみ。それを資源に変えていくためには、「選別」という大切な工程を人の手に頼って行なう。その工程があるから、ごみは資源に変わっていく。

 

 

地球に恩返し 雪肌精とテラサイクル

 そのテラサイクルがコーセーとコラボして、イオンスタイル上尾の店内で使用される買い物かごを作ったという。その買い物かごには、コーセーの代表ブランドである『SEKKISEI/雪肌精』のロゴが入り、その素材の一部には、テラサイクルが日本国内の海岸で回収した海洋プラスチックごみを由来とする再生樹脂が使用されているという。

 海に漂うごみ、浜辺に打ち上げられるごみ、それらが資源に変り、カタチを変え、生活に役立っていく。

 コーセー雪肌精は「地球への恩返し」という。

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 そんな大袈裟なことでないのかもしれない。汚してしまったものをきれいにする。散らばったものを片付ける。自分の家で当たり前にやっていることを、地球という大きな棲家でもやるだけのこと。

 

 

  昨年11月、全国の「イオン」「イオンスタイル」33店舗で、『雪肌精』を対象にしたプラスチックス容器の回収プログラムが始まった。

 この容器リサイクルを担うのもテラサイクル。 

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 地球の恵みの受ける『雪肌精』として、今回のプラスチック容器のリサイクルプログラムを通じて、限りある貴重な資源を大切に、より一層、資源の持続可能な循環型社会の実現に貢献していきます。 (出所:コーセー

 一歩先行く、グローバル企業に比べてしまえば、出遅れ感も否めないのかもしれないが、それでも、サーキュラーエコノミーを始める企業が増えれば、廃棄物がひとつ減り、それが資源になり、循環していくものも増えていく。 

 

 

 テラサイクルのようなベンチャーや企業が増えればいいのかもしれない。もっと注目されるようになれば、循環型社会が近づいてくるような気がする。 

 そればかりでなく、サブスクにリサイクルを取り入れ、サーキュラーエコノミー循環型社会を目指す、そんな企業まで現れてきた。

 

循環するランニングシューズ サステナブルなサブスク

 スイスの高性能ランニングブランド「オン(ON)」が100%リサイクル可能なシューズのサブスクを始めると、WWD Japanが紹介する。 

 そのサブスクリプションサービスは「Cyclon」という。「ON」によれば、スポーツウェアの無駄をゼロにする世界初のサブスクリプションサービスだという。

 提供されるランニングシューズは、バイオベースの素材で作られた完全リサイクル可能だという。このサブスクサービスの利用すれば、リサイクルプログラムに参加することになるという。費用は$29.99.

 

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ランニングシューズ“サイクロン”は種子が食用油として活用されているトウゴマから得たバイオベース素材で、ソールは軽量かつ耐久性に優れている。幾何学模様の編み目のあるアッパー素材はオーガニックな無染色。かつ一枚の生地で作られているため縫製にも無駄がない。柔軟性や通気性など、ランニングシューズとしての機能性はもちろん、シンプルを極めた無駄のないデザインもまた、コーディネート自在でタウンユースしやすい。 (出所:WWD Japan)

press.on-running.com

 

 ロジャー・フェデラー、男子テニス界のトッププレイヤーが「ON」のファンだという。それがきっかけで、フェデラー氏は今では「ON」の投資家のひとりになっているという。

 

 

 「ON」が日本で初登場したのは2013年のこと。Forbesによればある展示会で小さなブースを構え、「ON」のシューズが売られていたという。しかし、その時、売れたのは3日間でたった16足だけだったという。

 それから2年後。オンジャパンが設立される。

 WWD Japanによれば、「ON」は流通においてもサステナブルな循環を目指しているという。このサブスクは基準を満たすまでは配送されないこともあると明記しているそうだ。

シューズの製造過程で発生する二酸化炭素(CO2)総排出量の2~5%が配送過程にあることから、最小需要量を満たす地域のみに発送し、コンテナの中にシューズが数足のみという事態を避ける。つまり、一定の需要がないと発送しないという選択に踏み切った。自分たちが住むエリアに賛同者が集まらないとスムーズな配送は見込めないのだ。 (出所:WWD Japan)

www.wwdjapan.com

 

 モノのサブスクリプションサービスを利用すれば、ごみ処理が不要となる。商品には寿命があり、その寿命がまっとうされるのとの期待もある。商品の寿命がつき、「ON」のように、サブスク事業者が適正に処理すれば、リサイクルは成立し、サーキュラーエコノミーに近づいていく。

 モノを大切に使い、そして循環させていく、そんな消費のカタチが定着していけばいいのかもしれない。

dsupplying.hatenablog.com

 

「ON」のサブスク「Cyclon」は日本でも始まるのだろうか。

 

「関連文書」

www.on-running.com

forbesjapan.com