Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

再生可能エネルギーがベースロード電源になる日は来るのか?

 

 COP25 国連気候変動枠組み条約締約国会議が閉幕した。小泉環境大臣の対応が期待されたが、失望で終わったようだ。舞台裏で、国際協調を拒む勢力がCOPを妨害するかのような振る舞いもあるようだ。

COP25でのゼロ回答を避けようと小泉環境相は動き回ったようだ。しかしエネルギー政策の監督官庁である経済産業省の態度がにべもなかったため、脱石炭に踏み込めなかったのが真相という(出所:Business Insider)

 

 日本は何故、脱石炭と発表できないのだろうか。ベースロード電源を石炭から別なものに切り替えようとしないのだろうか。そうした態度がみなを不安にさせていないだろうか。

 

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 地球温暖化の原因になると言われるCO2濃度が過去最高を更新し、平均気温も上昇を続ける。気候危機と叫ばれ、それを証明するかのように異常気象が日本ばかりでなく、世界で続発する。オーストラリアで大規模な森林火災が発生し収まる気配もなく、シドニーは非常事態宣言を発表している。気候変動の影響なのだろうか。

 

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 このまま平均気温が上昇を続ければ、日本海側では豪雪被害が頻発するとNHKが報じる。 

www3.nhk.or.jp

 

 こうしたニュースが続けば、地球は大丈夫なのだろうか?と、誰もが思っても不思議ではない。

 国際会議では、いつものように日本の石炭政策を批判され、明確な回答ができないことが続く。世界の潮流は再生可能エネルギーに向かい、CO2を大量に排出する中国でさえ、この分野に熱心に取り組む。日本だけが世界から取り残されているのでは感じるようになる。

 石炭は安価に安定的に調達ができるというのかもしれないが、仮に、全世界が脱石炭で決し、石炭を輸入できなくなったらどうなるのだろうかと考える人がいても何らおかしくない。

 国内事情があるにせよ、国際的な枠組みとの連携もまた重要である。

 

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  2011年の福島第一原発の事故以来、石炭に頼らざるを得なくなったことは理解する。大きな変化に直面すれば変更はやむなしなものだ。そして、今、また大きな変化に直面している。ここ最近頻発する豪雨災害は、変化ではないというのだろうか?

 

www.businessinsider.jp

 

 

 私たちは現実的に考えな変えればならない。たしかに今すぐに石炭火力を止めるということは現実的ではない。それではあまりにも国民生活への影響が大きくなる。

 

 いつならベースロード電源は脱石炭にできるのだろうか。

 

 Business Insiderは、厳しく経産省のメガソーラーを外しを糾弾する。

経産省は温暖化抑制に消極的。いや背を向けているとも言えそうなことが国内で密かに進んでいる。導入が決まっている「発電側基本料金」という仕組みで、メガソーラー事業者から1兆円をかすめ取ろうというもの。早ければ年内にも決まってしまいそうだ。どういうことか。(出所:Business Insider)

www.businessinsider.jp

 

 その経産省は、高効率石炭火力発電にご執心のようだ。こんな記事を掲載する必要があるのだろうか。インタビューの謝礼も支払ったのだろうか?

 

www.enecho.meti.go.jp

 

 いつまでレガシー産業にしがみつく気なのか。こうしたものが成長戦略なのだろうか。古きを壊して、新たな成長産業を育成しなければならないはずなのだが、レガシーを保護、育成しているようにしか見えない。

 

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 Business Insiderが指摘する『自治体から始められる「脱石炭宣言」』が現実的で、もっと今できそうなことなのかもしれない。

脱石炭の具体策を示せずに「ゼロ回答」だった小泉氏だが、一定のアピールはあった。2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすると表明した日本の自治体が増えているとの紹介を交え、「自治体の野心的な行動で日本全体の脱炭素化も早めることができる」と強調した。

温暖化対策をめぐる省庁間の綱引き、調整に手間取る一方、可能な自治体から脱炭素の旗幟を鮮明にし、未表明の自治体もアクションを起こさなければならない機運が醸成されていくのは良い傾向だろう。自治体の表明が「2050年排出ゼロ」から「脱石炭宣言」につながっていくことも期待される。(出所:Business Insider)

 

 日本でも、気候変動非常事態宣言を行なう自治体が出てきている。Business Insiderがいうように、「脱石炭実現都市」宣言も効果があるかもしれない。国政よりも地方のほうが民意を反映しやすいかもしれないし。

 

日本でも実質、石炭火力の立地していない自治体は、「脱石炭実現都市」などと、すぐにでも宣言できるはずだ。そうした自治体の輪が広がることによって、「石炭火力の新増設はしない」方向へと徐々に転換していくことはあり得るのではないか。

 

 電力の自由化で新電力が立ち上がり、電力の地産地消への道も開けつつある。すぐに主力にはならないまでも、再生可能エネルギー中心の電力網を作る道はあるはずだ。自治体で電力の自営線を引くことも考えてみてはどうであろうか。ヨーロッパのように国境を越えて利用される電力のように、自治体同士での連携は必要とは思うが。

 

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「参考文書」

gendai.ismedia.jp

www.newsweekjapan.jp

www.bbc.com

www.nikkei.com