近頃、アパレルでは、サスティナビリティの可視化がトレンドになりつつあるのだろうか。
LA発のサスティナブルなアパレルブランドとして有名なReformationだけど、「CO2・水・廃棄物がどのくらいセーブできるか」という説明書きまで各アイテムページに記載されていて、とにかく本気度がすごい。ここまで透明性のあるブランドはないんじゃないか🤔しかも世界中どこでも送料無料… pic.twitter.com/Ijnd6FqH43
— 𝘙𝘪𝘯𝘢 @𝘍𝘢𝘴𝘩𝘪𝘰𝘯 𝘙𝘦𝘷𝘰𝘭𝘶𝘵𝘪𝘰𝘯 (@rinabo1997) 2020年2月2日
ステラマッカートニーもグーグルと組んで、同様にサスティナビリティの可視化に取り組むという。 コンサルタント会社や複数のファッションブランドなどと協力して、データ収集や分析、マシンラーニングなど、グーグルクラウドの機能をベースにツールを開発するとWWD Japanが伝える。
“この国で生産されたこの原材料を使うと、これぐらいの環境負荷がある”
ということをデータベース化し、分かりやすく可視化するのが狙いだ。
ツールを利用することで、アパレル企業は衣服の生産によって大気汚染や温室効果ガスの排出、土地利用、水不足などにどれほどの影響を与えるのかを調査したり、素材の環境負荷を生産国別などで比較してよりよい選択をしたりすることが可能になる。(出所:WWD Japan)
食品メーカはトレーサビリティの構築を急いでいるようだ。
「食の安全」は、私たちにとって重要なテーマ。どこで生産され、どういう経路をたどって食卓まで運ばれてくるか、そうした情報を簡単に知れるのならありがたい。
少し前の話になるが、2016年、中国で豚肉不足が発生し、密輸と偽装の問題が起きていたという。ウォルマートとIBMは、ブロックチェーンを活用したトレーサビリティー・プラットフォームを導入し、この問題を解決したという。
豚肉に付けられた追跡コードを読み取ると、従来26時間もかかっていた情報の追跡が、数秒で完了したという。
『食品業界は、デジタル化が遅れている。80%の食品メーカーは、まだ紙ベースで、とても非効率な業務をしている。たとえば業界をまたがったサプライチェーン全体で見ると、出荷した生鮮食品、いわゆる果物や野菜の3分の1が消費者に届く前に劣化し、破棄されるという「フードロス問題」を引き起こしている。さらには、非効率な業務による不要なコストの発生も課題となっている』とIBMは指摘する。
この他にも、IBMは、ネスレや仏カルフールと連携し、対象商品を増やしている。
昨年、国際NGOのWWFは『WWFオーストラリアとBCGデジタル・ベンチャーズは、食品・日用品の生産・流通履歴を追跡可能にしたデジタル・プラットフォーム「OpenSC」の運用を開始した』と発表した。
IBMのサービスが企業向けであるのに対し、Open SCではQRコードで、消費者もデータにアクセスできるという。
(資料出所:WWF Japan プレスリリース)
IBMのブロックチェーン・プラットフォームを利用していたネスレは、さらなるトレーサビリティ向上のために、このWWFの「OpenSC」も利用すると発表した。
『最初に取り組むのはミルクで、ニュージーランドの産地から中東の工場やセンターまでをカバーするとのこと。次に予定しているのはパームオイル』とRetail Webが伝える。
WWFは『社会面では倫理的な事業を約束するビジネスに、素晴らしい解決策を提供するものです。OpenSCは、商品の生産地を明らかにするだけでなく、そのサプライチェーン全体を最適化し、コストの低減や、生産者のリコールへの対応等にも役立ちます』とOpen SCの利便性を強調する。
IBMの指摘の通り、国内の食品業界のテクノロジー利用はまだまだということなのだろうか。トレーサビリティを向上させ「食の安全」の可視化や、テクノロジーを利用し「フードロス削減」に挑戦して欲しいと思う。
フェアトレード商品をあつかう「Love & Sense」というセレクトショップが大阪にある。
フェアトレードとは、“貧困で厳しい立場に置かれている主に途上国の人たちとの公正で継続的な貿易によって、彼らの自立や生活改善を目指す”もので、チョコレートやコーヒーなどの食品を始め、アクセサリーや装飾品など、アジア、アフリカ、中南米などで生産されたものを、消費者へつなぐ役割を果たしています。(出所:SOUC ZINE)
「商品の完成度が高いので、まずそこから入ってほしい」と言う高津さん。フェアトレードや環境問題については、あとから知識として持ってもらえればいいとも言います。(出所:SOUC ZINE)
フェアトレード品も安心して使える商品のひとつ。エシカル消費にもなるので。
「参考文書」