欧州での新型コロナウィルスの拡大の早さに驚く。WHOは、中国を除く世界の感染者数と死者数は中国を上回ったと明らかにしたとAFPが報じる。WHOのテドロス氏は、新型コロナウイルスの世界的な大流行を「現代を特徴づける世界的な衛生上の危機」と述べたそうだ。
震央になったEUでは、フォンデアライエン欧州委員長が「EUへの第三国からの渡航を30日間、原則禁止する方針を表明した」と時事通信が報じた。域内の感染者数が急増する中、欧州全体を事実上「封鎖」する異例の厳しい措置に踏み込み、早期収束を図るとのことだ。
ラグジュアリーブランド ルイ・ヴィトンやディオールなどを有する仏LVMHが、手指を消毒するための除菌用ジェルを生産し、保健当局者らに無償提供する方針とCNNが報じた。
LVMHは報道向けの発表で「今回の取り組みを通じ、フランス国内で物資が不足するリスクへの対応を支援したい。それによって従来よりはるかに多くの人々が引き続き正しい行動をとれるようになり、結果的にウイルスの拡大から自分自身を守ることを可能にする」と述べた。(出所:CNN)
「LIFE」というプログラムで長きにわたり「サスティナビリティ」を標榜してきたLVMHだが、新型コロナウィルスでも、素早い対応を見せた。工場の稼働を維持ながら、営利より公共の利益を優先させるということであろうか。
Business Insiderは、「人々は政府よりも企業を信頼して危機に対処する」との記事を投稿した。
Business Insiderは、この危機的状況下において、企業が協力して、主要な商品のグローバルサプライチェーンが開かれた状態を維持し、企業が互いに助け合うことができると指摘し、企業がグローバルな機関や政府と提携しているこの緊急タスクフォースは、気候変動などの将来の危機に取り組むためのテンプレートになるともいう。
今まさに「ステークスホルダー資本主義の可能性を最大限に発揮する動員の機会だ」とも指摘する。
日本でも多くの企業がテレワークに移行し、感染拡大防止に協力、また、社員の安全確保を進める。給食関連事業など影響の大きい企業の支援の輪が広がり始めている。こうした輪を広げていかないといけないのかもしれない。
CSR、社会貢献を中核におく大企業は、今こそ真に社会貢献する形を示すことを求められているのではなかろうか。
米男子ゴルフツアーのレジェンド タイガー・ウッズは、Twitterで、
「We need to be safe, smart and do what is best for ourselves, our loved ones and our community」
と呼び掛ける。
There are a lot more important things in life than a golf tournament right now. We need to be safe, smart and do what is best for ourselves, our loved ones and our community.
— Tiger Woods (@TigerWoods) 2020年3月16日
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