パーフェクトストーム
「社会的隔離と孤独、健康不安の増大、そして景気の悪化は人々の精神衛生と安寧を損なう、災厄の同時発生による破滅的事態」
「コロナ渦、メンタルヘルスに「深く広範な影響」とAFPが伝える。副作用とでもいうことであろうか。
長くなる自粛生活、終わりが見えない感染拡大に不安は募る。こうしたことで、精神衛生面に影響を与えるだろうと警鐘を鳴らす論文が発表されたという。
英グラスゴー大学のロリー・オコナー教授(健康心理学)は、精神衛生の面で適切に介入しなければ不安障害やうつなどの精神疾患が爆発的に増加し、またアルコールや薬物の依存症も増えるだろうと警告した。(出所:AFP BB NEWS)
AFPによれば、SARSの流行など、過去の流行病が精神衛生に与えた影響に関する複数の研究で、自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)や精神的苦痛を訴える医療従事者が明らかに増えたことが分かっているという。
米各地で外出制限に抗議デモ、ミシガンではトランプ氏支持の右派集結とAFPが報じる。一部市民の苛立ちが表面化してきている。
一緒に暮らす年老いた母は、感染拡大のニュースやワイドショーを見ては、ため息をつく。
「大丈夫? みんな死んじゃうの?」
ネガティブなところに着目して感情をコントロールできていない。時々、パニックになる。
「大丈夫だよ、きっとよくなるから」
確信があるわけではないが、悲観的な話を聞かせたくない。
「そうかよ」
そんな会話が毎日続く。
「10万円もらえるようになったの?」と今朝の母、
「そうみたいだね、ネットで申請するから大丈夫だよ」
「年寄りの家はたいへんだね」
「郵便でも申し込めるみたいだよ」
「民生委員が手伝うのかね」
「・・・」
急に、「郵便屋はたいへんだね」
「そうだね」と相づち、
「うちはまだマスクあるからいいけど、マスク配るんでしょ」と母、
「・・・」
「安倍さんもご苦労だね」
「そうだね」
そんなにひどくはないが認知症の母、何を覚えているのかわからない。
明日になれば、また、増える患者数のことを心配し始めるかもしれない。
少しだけ期待していただけに、昨日の会見にはがっかりした。政策を捻じ曲げるのだから、変化を期待した。
過去の行為を正当化しても、患者数は拡大を続けている。
今ある姿は過去の写し鏡。
この機に及んでも、また、「売り言葉に買い言葉」。
大人げない言動。悲しくなった。
以德报怨
マレーシアの友人がFacebookに投稿していた言葉。
「徳をもって恨みに代える,人に対する恨みを根に持たず好意をもってその人に接する」
そのマレーシアでは、ここ数日、感染者の発生が減少傾向にあるようだ。
AFPは、初動対応に成功した台湾、韓国の事例を報道する。
「台湾のような国々は模範だ」
「多くの国と違い(大きな)疾病負担や経済的影響などに直面することはないだろう」とビル・ゲイツが語ったという。
緩和措置に動くドイツは、「感染は現時点で再び制御、管理できている状況だ」とロイターが伝える。
ロベルト・コッホ研究所のウィーラー所長はドイツにおける新型ウイルスの複製、感染率は1を下回ったと述べる。感染者1人がウイルスを移す人数が平均で1人以下ということを意味する。ウィーラー氏は「初めて1を下回った。この状態が維持されるかをみていく。新たに感染者がいつ増えてもおかしくない」と述べた。(出所:ロイター)
この発表時に、メルケル首相が、自身の言葉で緩和措置の危険性を論理的に説明していたという。
何が正しいことなのだろうか。海外の情報が必ずしもすべて正しいということはないかもしれないが、現実に、制御できているのであれば参考にしたくなる。
協力の呼びかけ.....
何故に感染拡大は収まらないのだろうかと考えてしまう。
来週、非常事態宣言が出てから2週間が経過する。
感染拡大のペースに変化があることを願うばかりだ。
せめて不安をやわらげることに努めて欲しい。
外はひどい雨、こうした散歩も出来ない日に母がパニックになる心配もある。
筍ご飯でも一緒に作ることにしよう。