コロナの感染者数が遂に1万人を超えた。
オーバーシュート、爆発的感染が近づいているということなのだろうか。いよいよコロナウィルスが身近に迫ったきたと感じる。さらに強い警戒心が必要になったということであろう。
人との接触を8割減らすことが求められていた。この目標はどの程度達成できているのであろうか。人の移動など様々な報道されているデータからすると、現実は目標から乖離しているということのなのだろうか。
【なぜ8割の行動制限が必要なのか】
— 新型コロナクラスター対策専門家 (@ClusterJapan) 2020年4月7日
北海道大学 西浦 博より解説します。
行動制限する人(p)の割合を、欧米の例を参考にR0(基本再生産数)と Re (実効再生産数)から導き出すと6割です。
なぜ8割としたかを解説しています。#新型コロナクラスター対策ゼミ pic.twitter.com/I6uRw4u6ri
クラスター対策班が示した目標が「正しいのか」「間違っているのか」などを問う気は全くない。
実行再生産数Reが”1.0”を下回れば、感染は収束に向かうという。
Re<1.0にするために、8割減が設定されている。経済をある程度優先した際の苦肉の策と言えるのではないであろうか。
結局、ウィルスと完全に接触を遮断できる人Pが6割を超えないと収束には向かわない。
収束させるための目標値「0.6」と、実行目標と示された「8割減」では質の違いがありそうだ。感染を収束させるという目標を達成させるためには、行動目標と行動計画が必要となる。その行動目標が8割減ということであろう。
東京都が示している行動計画、対策内容はリーズナブルに思える。Pの母数を大きくするための営業自粛であろうし、R0(基本再生産数)を隔離できれば、他への接触は抑えむことはできる。行動制限が進めば、R0への接触確率が低下する。生活必需品にかかわる業務では感染防止にどれだけ対応できるのか。
これをわかりやすく説明し、みなが理解し、実際の行動に変えなければ、感染爆発を抑止できないということであろう。
そう思うと、小池知事の苛立ちがよくわかる。
本来、R0との接触が極めて低くなっていなければならないPに属する人たちが外出してしまえば、計算の前提が崩れてしまうのだから。
小池知事がしきりに「ぎりぎり」と言っていたときがほんとうにぎりぎりだったのかもしれない。ロックダウンやオーバーシュートという横文字を使っていたことを批判もされたりしたが.... もしかしたら、その間も危険度が....
米アマゾンが全世界で働く従業員84万人のコロナ定期検査実施ということはリーズナブルだし、ロイターが伝えた、アマゾンのフルフィルメントセンターで、サーマルカメラを用いたスクリーニングを始めたことも頷ける対応だと思える。
作家の辻仁成さんと「8割おじさん」ことクラスター対策班の西浦先生のTwitterでのやりとり。
大変忙しい時にこのような日本を日本人を想う愛情深い返信ありがとうございました。四つ目の返信最後の、なんとかします、に強く心打たれました。日本で感染爆発がおこらな
らないことを切に祈っております。また、世界が日常を一日も早く取り戻せますように。 https://t.co/f0FAFzkRXB
— 辻仁成 (@TsujiHitonari) 2020年4月17日
毎日、感染者が増えているこの国難の状況だが、ここは力を合わせて、イデオロギーや思想を超えて、国民が一丸となって乗り越えて行くしかない、と思う。西浦さんから頂いた返信の3で書かれている「皆さんの行動が社会を守ります。皆さんどうか共に。協力しあって国を救う日本の人でありましょう」の一文は、不安でどうしていいのかわからない日本の皆さんへの今最も必要なメッセージだと思う。一人一人が意識を持った行動をとることが、結果として日本を守ることに繋がるということだ、とぼくは読んだ。改めて、感謝したい。ところで、西浦さん、42歳なんだね、貫禄がある、びっくりした。若さにかけたい。(出所:辻仁成さんのブログ 「みんなで力を合わせて乗り切るために」)
辻仁成さんの言葉を借りることもないことだけど...
西浦先生の力強い言葉を信じたいが、責める気持ちでなく、専門家としての表現力に限界があるかも。
どうすれば、この危機がみんなに伝わるのだろうか。不安を煽らずに対処していくには....
ドイツでは既にReが1.0を下回ったという。できないことはないはずである。
父が遺した防災無線のラジオが、しきりに外出自粛を要請している。
少しだけ心の準備も必要かも。
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