Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

危機を脱しつつある韓国とニュージーランド 「自然との共存」変わり始める産業界

 

 新規感染者数が激減した韓国が経済活動を再開したという。ニュージーランドでも、来週よりロックダウンを緩和するという。有効な手立てが見えてくると、少しばかり安堵できる。先例となる有効な策を分析、改良、実行すればそれ以上の結果が出ることはごく自然なことなのだから。

 

ニュージーランド(NZ)政府が、新型コロナウイルス感染症による国内の死者が報告される前に国家非常事態宣言と国境封鎖に踏み切ったことについて、新型コロナの封じ込めてで効果的だったとの評価を受けている。

20日に新たに確認された国内の新型コロナ感染者は9人にとどまり、死者はいなかった。累計の感染者は1440人で、死者が12人。(出所:ロイター)

 

jp.reuters.com

 

 ニュージーランドが非常事態宣言したのが3月25日、おおよそ1か月で緩和できるようになったというだろう。台湾の事例に近かったということだろうか。

 全土封鎖していたイスラエルも段階的に緩和を進めるという。イスラエルニュージーランドに比しもう少し短い時間で緩和に至ったようだ。

 台湾、ニュージーランドは島国、韓国は北の国境は封鎖されているだろうから、島国みたいなものだ。周りが敵国ばかりのイスラエルも同様ではなかろうか。

「コロナは人から人へ感染する」、移動を制限でき、人との接触機会が減じれば、その伝播は弱まるということであろうか。

 こうした国々が第二波を抑えつつ、経済活動をどう再開させ、いつ国境封鎖を解き、元の状態にもどるかの先例を示してくれることになるのだろう。

 

 

 

 パナソニックが、医療物資等不足する物資の提供および生産支援をはじめると発表した。この中には、マスク生産も含まれる。この他にも、病院で薬剤等の搬送に使われる自律搬送ロボット HOSPI に除菌剤噴霧機能を搭載した、自律移動による空間除菌ソリューションを提供するともいう。

 

www.jiji.com

 

 福井県はマスク購入券を発行し、県民にマスク購入のあっせんをするという。台湾のマスク事例を参考にしたのだろうか。

 

forbesjapan.com

 

自治体や産業界が、象徴的なマスク問題に解決に立ち向かい、この問題が沈静化に向かえば、コロナとの戦いの機運が高まるかもしれない。ポジティブと受け止めることができるニュースが増えれば、社会の雰囲気に変化が出てくるかもしれない。

 

 日本経済新聞日本電産永守氏のインタビュー記事を投稿した。

『会社のために働こう』と言い続けてきた永守氏も、「今回は自分と家族を守り、それから会社だと。従業員は12万人以上いる。人命についてこれほど真剣に考えたことはない」と語る。

 

利益を追求するだけでなく、自然と共存する考え方に変えるべきだ

地球温暖化がウイルス感染に影響を及ぼすとの説もある。自然に逆らう経営はいけない。今回は戒めになったはずだ」

「50年、自分の手法がすべて正しいと思って経営してきた。だが今回、それは間違っていた。テレワークも信用してなかった。

収益が一時的に落ちても、社員が幸せを感じる働きやすい会社にする

そのために50くらい変えるべき項目を考えた。反省する時間をもらっていると思い、日本の経営者も自身の手法を考えてほしい」 (出所:日本経済新聞

  

www.nikkei.com

 

 もうかなり前のことだが、日本電産Nidec直系の海外工場や系列の国内外の工場を何か所か訪問したことがある。どこも永守イズムが徹底されていた。中国東莞の工場には永守イズムの大きなポスターが貼られていた。M&Aされた企業には永守氏が何度も通っていたとも聞いた。

 何か、変化のきっかけになるかもしれない。一代で日本電産を急成長させ、産業界にそれなりに影響力もある永守氏が変わらなければいけないと言い出したのだから。

 

「コロナ終息後は全く違った景色になる。テレワークをどんどん取り入れる劇的な変化が起きる。東京都内の会社に勤める人が山梨県に仕事部屋のある広い家を建てるようなケースが増えるだろう。

企業は通勤手当をなくす代わりに給与を上げるほか、サテライトオフィスを作るなど抜本的に環境を改善すべきだ」(出所:日本経済新聞

 

 

 

 今まで日本電産CSRやサスティナビリティを蔑ろにしてきたということはないであろう。しかし、どこかで利益第一を優先し、その上でのサスティナビリティだったとも受け取れる。

「利益を追求するだけでなく、自然と共存する考え方に変えるべきだ」

永守氏の言葉の中に、withコロナ、コロナと共生する社会のあり方のヒントがあるように思ったりする。もしかしたら、その先の「サスティナビリティ」ということも包含しているかもしれない。

 

 人の心をコントロールすることはできない。イタリアで起きたような感染拡大地からの逃避が起きているのであろうか。しかし、地方でも感染拡大が始まっているように見える。

 逆に危険な行為のようにも思えてしまう。

 

www.nikkei.com

 

CNNが「新型コロナ、感染急増の日本 最悪の事態恐れる医療従事者」と報じた。

地方での感染拡大が気になる。地方の医療体制が少しばかり気になり出す。

 

www.cnn.co.jp

 

メッセージの方向性に変化を

京都大学ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸准教授は、新型コロナウイルスを封じ込めるため、政府は国民に対して正直になる必要があるとの認識を示す。ウイルスの存在を前提とした当面の生活がどのようなものになるのか、とりわけ人と人との距離を保つ「ソーシャル・ディスタンシング」や在宅勤務の機会が多くなることについて、きちんと説明するべきだと訴える。

宮沢氏の考えでは、政治家は現状で国民に期待を持たせすぎている。来月6日の緊急事態宣言の解除まで自粛してほしいと要請すれば、国民はその日にすべてが終わるものだと思い込む。現実はそうではないことを理解していない。実際には、その日が過ぎてもウイルスに対する警戒を維持する必要があると宮沢氏は強調する。 (出所:CNN)

 

 社会の雰囲気は一人ひとりの感情によって左右されるとすれば、CNNの指摘は正しいのだろう。必要以上に悲観的になることはない。もう既に危機を脱しつつある国があるのだから。

 

「この機において、人命を救うことと経済を救うことは相反にはならない」

ロイターが伝えた前FRB議長の言葉を思い出す。

 

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