感染者が激増していると聞くと、出るのはため息ばかり。一方、コロナ渦で苦しんでいたはずの米国や英国では明るい兆しが見え始めているようだ。
ニューヨークでは7月から経済活動を「全面再開」することを計画し、イギリスでは感染対策なしのダンスパーティーの実験が行われたという。
驚愕、「Clubbing comes back: 'This is the best day of my life'」、羨ましいなんて言っていいのだろうか。
BBCによれば、これは、政府による大規模イベントのパイロットの一部だという。このプログラムでは、この他にもサッカーのFAカップ決勝と音楽祭でも行われるそうだ。
ほんの少し前までは、比較にならないほどの感染が広がっていたはずの国で、感染者が激減している。イギリスの4月末日の感染者数は2400人を切り、7日間平均でも2300人を下回る。死亡した人も15人に減少。信じがたい状況だが、出口は確実にあることの証左なのだろう。
ロイターによれば、ジョンソン英首相が「感染者の急速な減少をもたらしているのはワクチン接種ではなく、主に3カ月にわたるロックダウン(都市封鎖)だ」と指摘し、「規制緩和に伴い感染者は再び増加する見通し」と述べたという。そして、確実な脱出へ向けての準備が進む。
爆発的な感染がないことは良かったのかもしれないが、ずるずると長引くのはしんどい。逆にこうした状況が気の緩みを生み、さらに長引かせる要因になったりしているのだろうか。
イギリスでは、ヒトを意図的に感染させる「チャレンジ試験」を行なうという。ブルームバーグによれば、この種の試験は前例がなく、より有効なコロナウイルスワクチンを開発する方法の解明につながると期待されているそうだ。
自ら感染し、重篤化し、生死を彷徨った経験があるからこそ、発揮できるリーダーシップなのだろうか。
昨年のメルケル独首相の言葉を思い出す。
「みなさんの忍耐に感謝します」
「“その後”は必ず訪れます.....「結果論」としての素晴らしい生活がいつ戻るかは、いまの私たちの手にかかっているのです。共に力を合わせて、この危機を乗り越えましょう。それが、私たちにいまできることなのです」。 (出所:クーリエジャポン)
「その後」が待ち遠しい、そう感じながらゴールデンウイークを過ごす。