長く大手企業に勤めていた。会社を辞めるてから色々悟れるものがある。
「当事者であると、自分自身や全体の流れを見失うことがある」
あることに巻き込まれ出世レースから脱落した。その時に幹部に「もう少しところだったのに」と言われた。
そんな経験があるからだろうか、ついつい危機下におけるリーダーたちの行動が気になる。できれば学びの機会にしたいと思ってしまう。
文春オンラインが、各知事の評価を記事にした。評価するのは、政治学者の御厨貴東京大学名誉教授。
この危機下にあって、知事個人によって対応に差が生まれている。知事みなが政治学を学んでいることはないであろう。この差は何であろうかと考えるが、あまり深く考えすぎないようにする。
様々な意見と行動が存在する。これが現実の社会ということであろう。
政治そのものにはあまり興味がない。ここに登場する人たちがどんなモチベーションをもって、危機下で行動しているのかを想像し観察する。こんな方向に進むのかなと想像はするが、今自分がコントロールできないことに腹を立てたりしても仕方ない。あまりにも理不尽過ぎれば、ちょっとばかり怒ることはあるけれど。
このコロナで、この先、政治の世界でも何か変化があるのだろうか。
経済界、産業界のリーダーも多様だ。この危機下で、どのリーダーも難しい選択を求められているのであろう。
米国では、小売大手の破綻が始まったようだ。寝耳に水、まさかの破綻劇であろう。
コロナの前、今年の世界経済フォーラムでのリスク予測さえ気候変動ばかりで、感染症がこんなに酷いリスクになるとは誰も考えてもいなかったかもしれない。
突如として出現し、世界が混乱、ビジネスが短期間に急速悪化、資金調達で後手に回ったということであろうか。
WWD Japanが、J.クルーとニューマン・マーカス破綻の裏側をレポートする。過去のLBOをめぐるマネーゲームを指摘する。
2001年、エネルギー会社 エンロンが粉飾決算で破綻し、CSRが一気に定着したと言われる。
このコロナはビジネス界に何か教訓を残するのだろうか。
ロイターが「自動車はV字回復の可能性」と伝える。果たして、このシナリオ通りの展開はあるのだろうか。ロイターによれば、新型コロナは地球温暖化となんらかの因果関係があるとの仮説もあるそうだ。
新型のコロナウィルスばかりでなく、温暖化が続けば、熱帯性の感染症が北上する可能性もあるのだろう。ヒアリの問題も温暖化の影響があるのではと指摘されているのだから(参考:wired)。
「世界は地球温暖化を止めるという思想を持ち続け、CO2(二酸化炭素)を出さない電動車を推進するだろう。さもなければ、さまざまなステークホルダーが納得しなくなるだろう」 (出所:ロイター)
今後の自動車メーカ各社の動きが気になる。
電気自動車EVを生産するテスラが、イギリスで電力事業を始めるための申請をしたとEVsmartブログが紹介する。
この状況下でのテスラの対応には驚く。人工呼吸器を作ったかと思うと、今度は太陽光事業をイギリスでも展開するという。
記事では、「テスラはオーストラリアで3万世帯に電気を供給できる、世界最大のリチウムイオン蓄電施設を作り、豪電力市場で大成功を収めた」と指摘する。
テスラには元々「秘密のマスタープラン」というものがある。根底にあるのが、「ゼロエミッション」という考え方だ。
EVを走らせるために必要な電力量と同じ電力量を太陽光発電で賄う。オーストラリアばかりでなく、ハワイ、カリフォルニアでテスラの太陽光発電事業は進められている。日本でも家庭用蓄電池事業が進めている。
マスタープランを簡潔にまとめると:
スポーツカーを作る、その売上で手頃な価格のクルマを作る
さらにその売上でもっと手頃な価格のクルマを作る
上記を進めながら、ゼロエミッションの発電オプションを提供する
これは、ここだけの秘密です。 (出所:テスラ公式ブログ)
このマスタープラン通りに、現実に実行しているのがテスラの凄さでもある。
世の中には様々なリーダーがいるものだ。
コロナを可及的速やかに収束させること。それを教訓に次に活かすこと。
流れに抗うことなく、実行できるリーダーが今求められているのかもしれない。
目標はなるべくシンプルな方がいいのかもしれない。
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