Up Cycle Circular’s diary

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【深刻な気候変動】海面上昇、水不足、遅れる対策、スローダウンするパリ

 

 NASA米航空宇宙局が、国連IPCCの6次評価報告書をもとにして、世界の海面水位の将来予測を特設サイトで公開しています。そのマップでは、日本の複数地点で、今世紀末に1メートル超上昇すると読売新聞が報じています。

海面上昇

 NASAのサイトで、「SSP1-1.9」のシナリオで調べてみると、北海道花咲で1.07m、神奈川油壷で0.60mとのデータが表示されます。

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(画像:NASA

sealevel.nasa.gov

SSP1-1.9」シナリオとは、パリ協定の1.5℃目標に近いのでしょうか。

「持続可能な発展の下で、工業化前を基準とする 21 世紀末までの昇温(中央値)を概ね(わずかに超えることはあるものの)約 1.5℃以下に抑える気候政策を導入。21 世紀半ばに CO2排出正味ゼロの見込み」といいます。

 この「SSP1-1.9」ベースでも、油壷では2050年に30cm、2100年には60cmの上昇するようです。地球温暖化の影響の深刻さということなのでしょうか。

 予測値なので、絶対ということはないのかもしれませんが、「気候変動への適応」様々な防災インフラの再整備が今後ますます求められることになりそうです。

 

水不足

 極端な気候が世界各地で確認されるようになっています。今夏の前線による大雨もその例のひとつなのでしょうか。

 一方、米国や中国、ブラジルなど国々では、気候変動による水不足から水力発電所が電力供給の縮小に追い込まれていると、ロイターが指摘しています。
jp.reuters.com

 また、中国雲南省では、10 ─ 4月の乾季に雨や雪の量が減り、夏の雨季に増えているといいます。ロイターによると、南京の研究者が気候変動と気温上昇が雲南省水力発電に与える影響を調べた結果だといいます。こうした降雨量の変動をならすために、ダムや貯水池を増やすことを提案しているそうです。

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しかし、こうした対応は他の場所での干ばつを悪化させる可能性がある。

雲南省にあるメコン川上流の巨大な貯水池は既に、下流の水量減少を引き起こし、タイ、カンボジアミャンマーの水資源利用に影響を与えていると非難を浴びている。(出所:ロイター)

 局所的な異常気象でも、求められる気候変動対策には国境がないということなのでしょう。

 

規制強める中国

 行き過ぎた工業化、利便性や効率性を追求し過ぎた結果が今日ということなのでしょうか。それでもまだ飽きることなく、それを追求するのでしょうか。

 良いのか悪いのかわかりませんが、AI利用が進む中国ではテクノロジーの規制が始まっているといいます。中国ビックテックによる行き過ぎた行為を規制しようとしているようです。過剰な利便性の追求で、新たな問題、たとえば「ギグワーカーの酷使」や「ゲーム依存」など、様々な歪みが顕在化してきているといいます。

jp.reuters.com

 一方、中国の石炭依存に強力なブレーキがかかる気配はあまりないようですが、CO2排出の多い鉄鋼生産にはブレーキをかけ始めているようです。

 過剰生産を規制し、適正に誘導しようとしているのでしょうか。

政府の指令を受け鉄鋼減産がさらに加速しており、ピーク時からは15%ほど減った

高炉の生産が反映される銑鉄の1日当たり生産は4・4%減の183万3千トン、鋼材生産は4・2%減の191万6千トンと、軒並み減少している。 (出所:鉄鋼新聞)

 中国のアプローチでは自由競争を阻害することになり、それは正しいことではないのかもしれません。

 しかし、もしこのまま温暖化に歯止めがかからないのであれば、こうした措置も必要になるのではないでしょうか。中国での事例も注視する必要がありそうです。

 

遅れる対策

 米国ではアマゾンが可能エネルギーの利用を拡大させ、グローバルでの再エネ調達量で一般事業会社としてトップになったといいます。

 日経XTECHによると、アマゾンはさらに14の再エネプロジェクトを追加し、米国国内だけで見ても、企業による再エネ調達量ナンバーワンになり、発電設備の出力は10GWに達し、米国の250万世帯に供給できる電力量に相当するそうです。

 EV電気自動車の米テスラが日本で電力ビジネスに参入するといいます。日本経済新聞によると、国内相場の約5分の1の価格で販売する予定で、再生エネの導入コストが下がる効果も期待できるといいます。日本市場にチャンスがあると、テスラはそう読んだのでしょうか。

スローダウンするパリ

 フランス パリでは市内ほぼ全ての道路で8月末から制限速度を時速30キロにするといいます。AFPによれば、交通事故や騒音の削減、気候変動対策などを目的としているそうです。

www.afpbb.com

イダルゴ市長は、約14万台分ある路上駐車スペースのうち6万台分を撤去する計画も進めている。さらに来年、駐車料金の値上げに合わせて、これまで無料だったオートバイやスクーターの駐輪も有料化する。 (出所:AFP BB News)

 パリの事例からしても、もう少しスローダウンしてもいいのかもしれません。やはり「足るを知る」べきなのでしょうか。

 相変わらずコロナは連日記録を更新しています。遅れる対策、人流抑制が連呼されています。

  なんとなく急ぎ過ぎていないでしょうか。