Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

地球を蝕む4重の危機 いつまで「地球にやさしい」ままでいいのだろうか

 

 米カリフォルニア州で発生した山火事の勢いが増しているようだ。延焼拡大で17万人以上の住民が避難を余儀なくされているという。

 火勢は増し被害面積が2倍以上に拡大、カリフォルニア州史上最大規模になっているという。

 

記録的な熱波によって乾燥した草原や森林などへの落雷で、過去5日間で370件以上の火災が発生。そのほとんどがサンフランシスコのベイエリアで見られるほか、パロアルト東部、サクラメント南部でも被害が広がっている。 (出所:ロイター

 

 ロイターによれば、カリフォルニア州のニューサム知事が、民主党全国大会で、「気候変動を否定するなら、カリフォルニア州に来てほしい」と語ったという。

 

 AFPは写真特集で被害状況を伝える。焼け落ちた住宅、山火事で犠牲となった牛や鳥の死骸の写真も含まれる。生態系への影響も深刻なのだろうか。

 

www.afpbb.com

 

 AFPによると、この1週間で落雷により560件の火災が発生しており、中でも最大級の山火事は、ベイエリア(Bay Area)で発生し、落雷は1万2000件を超えているという。

 

 自宅からの多くの住人が避難を余儀なくされるが、新型コロナウイルス感染症のリスクを懸念して当局が設置した避難センターの利用に消極的で、その多くが避難先を見つけることが困難だとAFPは伝える。 

 

 

  

 8月4日、レバノン ベイルートの港で発生した大爆発による被害が深刻のようだ。

 Business Insiderは、「レバノンはパンが手に入らなくなるかもしれないほど、どうしようもない状況に陥っている」と、首都ベイルートでおきた大爆発で港が破壊された影響を伝える。

 

今、人々は窓もなく、多くが家を持っていない。パンがなければ、人々は暴力を強いられるだろう。電気もなく、家もなく、パンもない? 革命だ

 

レバノンでは毎月、パンを焼くために約4万5000トンの穀物を必要としている…… だが、わたしたちは負傷者や家を失った人々に食料や医薬品も急いで届ける必要があるし、東ベイルートを支援するための建設機器も必要だ。街を復興するには大量のコンクリートやガラスも必要になるだろう」 (出所:Business Insider)

   

www.businessinsider.jp

 

税関当局から危険性を警告されていたにもかかわらず港の倉庫で6年間保管されていた

 レバノン政府は、港に保管していた硝酸アンモニウムへの引火が今回の大爆発の原因としたようだ。

 ブルームバーグによれば、税関は司法当局に対し、硝酸アンモニウムの没収ないし再輸出を命じるよう、少なくとも2回要請していたという。起爆する危険性を認識しながら対策を怠ったとして、「人災」とみる向きがあるという。

 

www.afpbb.com

 

 

 

 今年もこうした被害を伝えるニュースを数多く目にした。

 7月、九州を襲った豪雨被害を見ては心を痛めた。そこから時間をおかずに、どこかの地域で住民を苦しめる災害が発生する。

 もう対岸の火事とは思えない。いつ自分が棲む地域に、こうした被害がやってくるかわからない。

 

「AFPが写した九州の被害」

www.afpbb.com

 

 最近国連は、よく「自然の喪失、気候変動、汚染という地球の三重の危機」と表現する。そこに新型コロナを加われば、4重の危機ということなのだろう。

 

 どんな問題にも必ず原因がある。こうした問題は、地球環境が自発的に変化したわけではなく、人間活動による影響の方が大きいといわれる。

 ベイルート硝酸アンモニウムと同様、危険を長らく放置してきた結果なのであろう。

 もう、こうしたことも「人災」と呼んだ方がよいのかもしれない。

 

 「私たちが危険に直面するまで、危険を完全に理解できないのは、人間の本質的な欠陥だ」と、国連はいう。

  

www.unenvironment.org

 

 グリーンランドの氷床がすごい勢いで溶け出しているようだ。

 

 

 AFPは、「これは、世界の海に前年より1日当たり300万トン多い水が流れ込んだことになる。あるいは、オリンピック用プール6個分の水が毎秒、海に注ぎ込まれたと言い換えることもできる」と表現する。

 

融解量は、これまで観測史上最多だった2012年を少なくとも15%上回る。しかも、融解量の多い上位5年は直近10年間に集中しているという。

 グリーンランドの氷床が全て融解すると、世界の海面は7メートル上昇する

フランス国土の3倍の面積を覆うグリーンランドの氷床は、2000年までは融解量と積雪量が拮抗(きっこう)していた。

しかし、この20年間で温暖化が進み、このバランスが崩れてしまった。 (出所:AFP BB NEWS)

 

www.afpbb.com

  

  いつまでも、エコフレンドリー「地球にやさしい」ままでよいのであろうか。

 

 

「参考文書」

www.bloomberg.co.jp

 

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