野菜の高騰が続く。長雨による日照不足、その後の猛暑、野菜までが異常気象に翻弄される。9月になれば、少し落ち着いてくれるのだろうか。
様変わりする果物産地
異常気象の影響は野菜ばかりでなく、果物の産地にも変化があるようだ。愛媛県のミカン農家がオレンジを作るようになっているとAERA.dotが伝える。
温暖化の影響なのだろうか、市場に出せないミカンが増えるため、地中海で作られているブラッドオレンジに切り替える農家が約350戸あるそうだ。松山市などでは、亜熱帯性果樹のアボカドへの切り替えを支援しているという。
桃の栽培は、温暖な気候が適しているとされ、かつては岡山県など西日本が主な産地だった。
農林水産省によると、2018年の桃の国内生産量のトップは山梨県で、福島、長野と続く。かつては山形だった北限も、秋田や青森へ北上。
青森県南部の平川市や黒石市で桃を作る農家は約160戸に上り、「津軽の桃」のブランドで関東や九州にも出荷されている。 (出所:AERA.Dot)
気づかぬうちに様変わりする果物産地。
「国内の果物栽培は、気候変動の影響を受けている」と農研機構園地環境ユニット長の杉浦俊彦さんの指摘をAERA.Dotは伝える。
欧州でもワイン生産が気候変動の影響を受けているという。ワインの消費地であったはずのイギリスがワインの一大産地になるようなニュースをみた記憶がある。
変わりゆく地球環境にうまく適応しいかないといけないのかもしれない。
今あることに目くじらを立てところで、何かが今すぐに変化することはない。変化があるとしても、地球温暖化と同じようにゆっくりとしか進まないものもある。
マイクロプラスチックス 人体への影響調査
見過ごしてはいけない問題があるようだ。
人間の臓器内のマイクロプラスチックスが検出可能になったと、英ガーディアン紙が報じた。
「あらゆるところでプラスチックが見つかるのに、人間の体内にだけ見つからないと信じるのは認識が甘い」と、研究チームの一人、アリゾナ州立大学のロルフ・ハルデン氏の指摘をガーディアンが紹介する。
これからマイクロプラスチックスの人体への影響の研究が始まることになるようだ。
「これらの粒子は小さすぎて裸眼では見えない。(健康への)リスクがこの小さな粒子内に存在している」と述べた。
「人騒がせなことは言いたくないが、どこにでも存在する生分解性ではない物質が人間の組織に侵入、蓄積している(可能性がある)のに、健康への影響についてまだ分かっていないのは心配だ」 (出所:ガーディアン(Yahooニュース) )
どんな研究結果が明らかになってくるのだろうか。少しばかり不安も感じたりする。実は、気づかぬうちにというのが一番恐ろしいことなのかもしれない。
プラ問題の解決は急がなければいけない問題になるのかもしれない。
「環境問題」のアップデートをするとき
「環境問題に取り組む人の、もやもや・イライラ」というnoteが気になった。
環境に優しい選択をしようと務める私と、ポイ捨てする人と、ジャンジャン消費させたい企業と、既成概念に固執する人と、誰もが同じ未来に行き着くという不公平感というか報われない感じにイライラしているのではないか。
他の経済活動や趣味であれば、人がとんでもない事をしていても、その人の未来がとんでもない事になるだけで、知ったこっちゃない。という場合がほとんど。
でも地球は全員で共有(間借り)しているので、そうはいかない。(引用:サチコ / エシカルな暮らしのnote)
共感するnote記事だ。
徐々に、ゆっくりとしたペースで進んできた地球環境の変化が、自分たちの生活の脅威になろうとしている。こうした変化を含めて今までのような「環境問題」として一括りにしていいのだろうか。
「環境問題」の定義をアップデートする必要があるのかもしれない。
「関連文書」