ドバイ、中東アラブ首長国連邦の最大都市だ。そのドバイに観光を目的とした人工島パームアイランドを建設され始めたの2001年のことだった。オイルマネーの華やかしころの話。
イラクバクダッドに駐在したことがある人から、苦労話と笑い話を聞いて中東に興味を感じていたのかもしれない。百聞は一見に如かず、勢いに乗る一度ドバイを見てみたいとった、シンガポールに駐在していた当時、仕事で訪問できないかと、あれこれとネタを探したりしたが、うまい理由が見つからず、訪問できずのままにいる。
中東ドバイで進むサステナビリティ・シフト
そのドバイが、「サステナビリティ・シフト」を進めているとBusiness Insiderが伝える。そのサステナビリティの内容は兎も角、石油で作られた街ドバイにも変化が訪れたのかと記事を読む。
ドバイでは2021年10月から半年間の日程で「ドバイ国際博覧会」が開催される。メインテーマ「心をつなぎ、未来を創る」のほか、3つあるサブテーマの1つとして「サステナビリティ」が大々的に掲げられており、今回承認された開発計画とリンクしている。 (出所:Business Insider)
世界で最も汚染されたインドネシアのシタルム川 = ガーディアン
インドネシア 西ジャワ シタルム川沿いのスカマジュ村を英ガーディアンがレポートする。
「腐った川、世界でもっと汚染された川辺での生活」
シタルム川のほとりに行くと最初にあなたを襲ってくるの臭いですと、ガーディアンのレポートはそんな文章から始まる。
「暑い太陽の下で腐ったゴミと、化学廃棄物の刺激的な臭気が混ざり合っている」。
「川沿いに住む人々はゴミを処分する場所がないので、それを燃やすか、川に投げ入れている」。
ガーディアンに掲載された写真を見れば、シタルム川の水面はごみが覆いつくす。そのごみもいつかは海洋に出ていくのだろう。
モラルの問題もあるのだろう。それにしても、「モノ」はどんなところにまでも押し寄せ、そのモノが人々を劣悪な環境に追いやっているに見えてしまう。人々は安全な水にさえアクセスできなくなり、農業や魚までがその黒ずみ、泡立った水を利用する。
「安全なのだろうか」。
同じような光景を目にしたことがあったかもしれない。ガーディアンの記事を読んで感じた「安全なのだろうか」という言葉をマレーシアでもつぶやいていたことをふと思い出す。
マレーシア ペナンに駐在していたときのこと。 ペナンに着任して早々、先に赴任していた先輩から「ペナンというリゾートというイメージだろうけど、海や川にはごみがぷかぷか浮いているんだよね」と聞かされた。
確かに国際リゾート地はきれいに手入れされているけれど、その周りは先輩が言う通りだった。、ガーディアンが伝えるほど酷くはなかったが、ごみだらけという光景を何度も目にした。潮が引いた後のマングローブ林の黒いずんだ地表は自然なものではなく、何かに汚染されているのだろうと思わせた。
新鮮なシーフードが有名な店に行くと、その光景を思い出しては「安全なのだろうか」と心の中でつぶやいていた。
マーケティングって何?
「サステナビリティ」を標榜しつつ、モノを売ることをしていた時があった。アマゾンや楽天でサイトを立ち上げ、銀座の老舗百貨店やハンズにも営業にして行っていた。もうだいぶ前のことだ。
広告代理店やマーケティング会社とも話をしたりした。楽天で販売を始めると、嫌になるくらい訳の分からない会社からコンタクトが来る。会話をしては常に違和感を覚えていた。「何かが違うんだよな」と。
まだ大量に売ることがあたり前の頃、誰と会話しても、その多くはそれがあたりまえのことのように語っていた。そんな言葉に惑わされていたのかもしれない。
いやー強烈。 pic.twitter.com/WHYd3zr1DK
— 山口周 (@shu_yamaguchi) 2020年10月31日
まだマーケティングの世界はこんなものなのであろうか。自分が欲しいと思わないモノまで売ろうとしてしまうのだろうか。それを仕事にできてしまうなら、何ともおぞましく感じる。
「サステナビリティ」とは遠い世界のような気がする。逆にいえば、マーケッターが「サステナビリティ」のことをよく知っているなら、今ある世界はもっと違うものになっていたかもしれない。もう、ただ単にモノを売る時代ではないのだろう。