Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

資源回収ボックス設置と協力のカタチ

 

 京都府のJR亀岡駅周辺に新たにごみ箱が設置されたという。街中からごみ箱が撤去されるケースが多い中、おやと思える京都亀岡の対応。京都新聞によれば、「市の玄関口」をきれいに保つためで、清掃活動で拾ったごみを捨てる際などに利用するという。

 街の美化活動の一環ということであろうか。

this.kiji.is

 記事によると、設置されるごみ箱は「資源回収ボックス」と位置付けられ、集まったごみを再資源化するため、洗浄や分別の作業は市シルバー人材センターが担うという。

 視点を変えれば、資源回収が雇用機会になり、街の美化に役立つともいえそうだ。

 

 

 

資源回収ボックス設置のワケは

 今回のように「資源回収ボックス」を設置し、街をきれいに維持するために協力をあおぐほうがリーズナブルなことに思える。これを機に、「ごみ=不要、汚い」というイメージを、「資源=再利用すべきもの」、「資源=価値あるもの」ということを啓蒙できればいいのかもしれない。「ポイ捨て」=「もったいない」、そうした理解が進めば、ポイ捨てもなくならないだろうか。ついついそれにならってしまうような雰囲気作りが大事なのかもしれない。

 京都亀岡では、過去に家庭ごみの持ち込みが原因でごみ箱を撤去した経過もあるという。一部のマナー違反者のために、禁止事項や負担が増えることに矛盾を感じる。多くの人がマナーを守っているにもかかわらず、一部の人のために、何か社会全体が悪いようなイメージが出来上がったりはしていないだろうか。

 

循環型社会を目指す企業と協力できないのだろうか

 セブン&アイHDは、コンビニの店舗を軸にグループの配送網を共有し、今年春にはそごうや西武の総菜などをグループの配送網を使って宅配する実験も行うという。

 その発表に際し、井阪社長は、「世の中や価値観の変化に対応し、顧客の近くで役に立つことが成長の糧になる」と述べたと読売新聞が伝える。

  グループ傘下のセブンイレブンは、ペットボトルを店頭で回収、リサイクル、再利用を積極的に進める。

  京都亀岡の動きもこうしたと企業の資源回収活動を上手く同期できたりすれば、もっと効率的に進んだりはしないだろうか。同じ方向を向いていそうだが、そこには何か壁があるのだろうか。

 

 

高校生たちのSDGs

 朝日新聞が、SDGs(持続可能な開発目標)の達成を目指す高校生の団体「50cm.(センチ)」の活動を紹介する。団体名は、自分の手が届く身の回りの50センチから変えていこうという思いが込められているという。

 この活動に傘下するある高校生は、「全員がグレタさんになる必要はない。他の人が部活動やアルバイトをするように、自分はSDGsに取り組んでいるだけ。自分たちの行動が少しでも社会に貢献できたらいい」と話したという。

「50cm.」の初代メンバーの一人は、訪れたスウェーデンで、グレタさんが主導するFFFの活動を目の当たりにし、10代から高齢者まで多くの人が参加していることに刺激され、自分も何かしないといけないと痛感したという。帰国後、中小企業の社長たちを前に、SDGsに取り組む必要性を訴えたが、反応は「頑張ってね。応援しているよ」。当事者意識を持ってもらうことができなかったという。

一方、学校で体験を講演すると、多くの生徒たちから「私も何かしたい」と声をかけられた。大人たちとの感覚の差を痛感した。 (出所:朝日新聞

www.asahi.com

「頑張ってね。応援しているよ」の言葉に、この高校生は当事者意識を持ってもらないとの反応を示したようだが、もっと前向きにとらえてもいいのではと感じたりする。否定もされず、今は動くことができないが、「応援しているよ」と反応してくれたことは喜ぶべきことではないのだろうかと思ったりする。

 そんなに容易く人の利害が一致することはないのだろう。

 

協力のカタチ

  ECプラットフォームの「BASE」と「STORES.jp」は一昨年2019年9月、資金調達プロジェクト「NO CAPITAL」を共同で開始すると発表した。一見、競合するであろう企業同士が手を組み、顧客に有益なサービスを始めた。

一般的にBASEとSTORES.jpは競合サービスだと思われています。実際、競合の側面があるのは事実ですが、僕はお互いの会社が見据えている未来、実現したい世界は同じだと思っていて。だからこそ、佐藤さんとは定期的にお会いして、話をしています。

佐藤さんと会って話をする中で、「お互いに競合ではあるけど、個人やスモールチームのポテンシャルはまだまだ可能性がある。個々でがんばっていくのも大事だけど、一緒にやった方がより早く個人やスモールチームを成長させられるのではないか」という話になっていったんです。 (出所:Forbes)

forbesjapan.com

 

 SDGsやサーキュラーエコノミー循環型社会に向けても、こうした精神が必要なのかもしれない。

 社会を変えてていくためには、レアなケースに目を奪われず反応せず、実現したい世界が同じなら、共通の目標から作っていくべきなのだろう。

 人は得てして他人に過大に期待してしまうものである。思い通りの答えが返ってこなことが普通なのかもしれない。反応の向きを少し変えると違った未来が見えてくるかもしれない。

 

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