Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

幕引きは辞職、なくならないスキャンダル、不誠実な社会

 

 コロナが減少傾向にあった米国でも、再び増加に転じ、バイデン大統領が懸念を示したとJIJI.COMが伝える。

「新しい変異ウイルスも出てきており、感染者や入院患者が再び増える可能性がある」と危機感を表明した。

その上で、マスク着用や社会的距離の確保といった感染防止策を「緩める時ではない」と呼び掛けた。 (出所JIJI.COM) 

www.jiji.com

 国こそ違うが、傾向が似通ったものになる。不思議と感じるが、人間の心理に国の違いがあまりないということであろうか。

 

 

 ファンド運営やスタートアップ支援の会社 WEINグループが「崩壊」したとのニュースに少しばかり興味を抱いた。本田圭佑氏、元ネスレ日本社長の高岡浩三氏など、この会社に著名人が参加していることが、その理由かもしれない。この会社はFiNC Technologies創業者の溝口勇児氏が立ち上げたという。

  Business Insiderが当事者たちにインタビューし、その崩壊の謎に迫る。 

www.businessinsider.jp

  

「実質的なナンバーツーによる“クーデター”が起こった」と溝口氏本人がそう話したとBusiness Insiderは伝える。

 本人にとってそう感じることも他者には違う真実があったり。

溝口氏は経営陣らから資金の不透明な流れや従業員へのパワハラなどを指摘され(溝口氏はいずれも否定)、経営から一時的に身を引くことを求められる。

その後、投資家サイドから関係修復を働きかけられるも、12月末に決裂が決定的となり、2021年2月19日には主要経営陣の退任という結果になった。 (出所:Business Insider)

  高岡浩三氏は、「主導したのは私」と明かし、「(指摘した一連の問題は)法律に触れることではないんです。ただ、ガバナンスというのはそういうものではないでしょう。

すると彼は、『法律には違反していない』の一点張りで。

そうなると、他のメンバーは一緒にビジネスをやっていけない。だから単純にやめさせてくれ、と」、そうしたことが内部であったという。

 

 

 

  論点が嚙み合わず、歩み寄る姿勢に欠ければ、必然信頼の崩壊が始まる。常に相手があり、どちらか一方に相手を理解しようとの気持ちが欠けていれば、その時点で話合いは成立しなくなる。

 主従関係なのか、対等なのかという無意識な感覚が陰にあったりするのかもしれない。「合意形成」に対する考えの差といっていいのかもしれない。それは、リーダーシップとガバナンス、あるいは政治との違いだったりするのだろうか。

f:id:dsupplying:20210301145556j:plain

 統治しようとする者がたとえどんな状況にあっても「法律には違反していない」と言い訳をしてはならない。コンプライアンスは当たり前、議論は、その上位概念の「倫理」をもとにしなければならないのかもしれない。

 

 

 かつて米国のスタートアップでスキャンダルがよく発生していた。根は同じことなのかもしれない。 

www.itmedia.co.jp

 

 先の政府施策であった「持続化給付金」で不正受給が相次ぎ、数百人が検挙され、自主返納は1万件以上、累計100億円超に上ったとJIJI.COMが指摘する。

「持続化」ではコロナ流行前と比べて売り上げが半減した事業者に最大200万円を支給したが、書類偽造などの手口で不正が続出し、昨年12月中旬時点で279人が詐欺容疑などで検挙された。不正まん延を受け、経産省が自主返納を呼び掛けることになった。 (出所:JIJI.COM)

www.jiji.com

 飲食店の時短営業で影響を被った取引先などに最大60万円を支給する「一時金」の申請が3月初旬に受け付けるという。

 

 

 常に不正を検知する法律が整備されている訳ではない。それなのに、もし統治者や政治家たちが不誠実に、その「法」を盾にとって言い訳をしたらどんな社会になってしまうのだろうか。

 「持続化給付金」は、その好例なのかもしれない。

 

 山田内閣広報官が辞職したようだ。主君には「忠義」を尽くす人だったのかもしれない。行政に携わる人としての「自覚」、「矜持」を持ち合わせていたのだろうか。www.jiji.com

 辞職することで、問題は終わりになることはあるのだろうか。

 「倫理」「誠実」、そうした言葉を率先して行動で示す人たちがいるはずだ。そうした人たちの心根が変わらない限りスキャンダルは、いつまでもなくなることはないのだろう。  


「参考文書」

forbesjapan.com