Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

【深刻化する禍】損してまで他人の足を引っ張る性格がその理由なのか

 

 英国では、新型コロナの政府対応の調査を来年実施するという。ロイターによれば、欧州で最多の死者を出し、経済が深刻な打撃を受けるに至った経緯などが調査の焦点になるそうだ。ジョンソン英首相が「このような悲劇の中、国として可能な限り綿密かつ率直に自らの行動を検証し、今後のためにあらゆる教訓を得る義務がある」と議会で述べたという。

jp.reuters.com

 英国の感染者数は444万人、死者は12万人を超える。調査では、世界で5番目に多いといわれる死者数に至った経緯が問題視されるのだろうか。それとも世界の中で早い時期に感染収束に導いた功績が強調されるのだろうか。調査報告書はジョンソン氏の政治的遺産を明確にし、24年までに予定される国政選挙に影響を与える可能性があるとロイターは指摘する。

 国内では70万人に迫る勢いで感染者が増加し、死者数も1万人を超えるが、まだ増加の一途。感染爆発とは縁遠いかと思っていたが、数字を比較すれば、感染の勢いが減じた国の数字に近づいていく。少しばかり恐怖も感じる。

 GW期間中、思惑通り人流が減らなかったということなのだろうか。それにしても、大きな波になった3波から、それほど間を空けずにまた大きな波がやって来ることが不可解でならない。何故なのだろうか。

 

 

 期待先行で上昇していた株価が一時の勢いを無くして、昨日までの3日間で2000円以上下落したという。米国のインフレ懸念が背景にあったようだが、国内では感染が拡大、ワクチン接種が進まず、景気の先行きへの警戒感が強まっているといの見方もあるという。

 米国ではコロナ渦からの出口が現実的なものとなり、失業保険申請件数が予想以上に減少し、示される様々な経済指標から、インフレ懸念の見方もより現実的な見解が示される。

www.bloomberg.co.jp

 今朝、国内株も反発したようだが、米国での値動きに反応してのことだろう。国内の先行き懸念はまだ残したままなのだろうか。足元は、とても楽観視できる状況ではないように見える。今後の動向が気になる。

 

 

「日本経済、低迷の元凶は日本人の意地悪さか 大阪大学などの研究で判明」とのNewsweekの記事が気になる。

「日本は他の先進諸国と同様に、十分な内需が存在しているはずだが、どういうわけか日本の国内消費は低迷が続いており、これが低成長の元凶となっている」とNewsweekは指摘し、その解を大阪大学社会経済研究所が公表した研究結果に頼る。

 それによると、被験者に集団で公共財を作るゲームをしてもらったところ、日本人はアメリカ人や中国人と比較して他人の足を引っ張る行動が多いという結果が得られたという。

日本人は諸外国と比較して「意地悪」な人が多く、他人の足を引っ張る傾向が強いというものである。 (出所:Newsweek

www.newsweekjapan.jp

 Newsweekの解説に納得できずに、大阪大学の発表を確認してみると、現時点での結果を以下のようにまとめられている。

日本人のほうがアメリカ人よりも根っから「いじわる」な人が多い.

公共財をみんなで作ろうとすると,日本人は「ただ乗り」をめざすものの成功しない

なぜ成功しないのかというと,相手がただ乗りさせてくれないから.つまり,公共財作りに参加した人は,自己が一番得をするようには努力せず、損をしてまで相手の足を引っ張る(出る杭はうたれる?).

 これを経験してしまうと,後で参加せざるをえなくなる(日本の社会ではみんなで仲良く協力してコトにあたっているのではなく,協力しないと後が怖い)

(引用:大阪大学社会経済研究所 第3回行動経済学センターシンポジウム「経済学は実験できるか」西條辰義 大阪大学サステイナビリティサイエンス研究機構

 おもしろい実験結果だが、日本人が古来持ち合わせている性格なのだろうか、それともここ最近になって如実に示される傾向なのだろうか。

 しかし、結果をもとに考えれば、コロナ渦や今ある様々なことが説明できるのかもしれない。真っ当に聞こえそうな意見も危ういものが多いのかもしれない。

 拡大する新型コロナではどうなのだろうか。この学説に従っていないと信じたい。様々な意見に惑わされ、まさか、こんな時に自分の身を犠牲にしてまで、他人の足を引っ張ろうとなんて心のどこかで考えたりはしていないだろう。点検だけはしたほうが良いかもしれない。