近頃は夏になると憂鬱になります。去年も今年もコロナと猛暑の2重苦です。真剣に何とかならないのかと感じます。
あまり不安を募らせるのはよくないのでしょうが、拡大を続けるコロナに追い打ちをかけられているようなものです。その対策に希望が持てれば、いいのですが、さらに悪化しそうと専門家が示唆するばかりで、収束への糸口が見えてきません。
他方、地球温暖化、こちらも厳しいようです。
国連が近日中に気候変動の関する報告書を発表するといいます。相当厳しい内容の報告書になるのではと報道されています。
日本の猛暑、酷暑よりも過酷な異常気象が世界各地で発生しています。カナダや米国での熱波や欧州での大雨、こうした異常気象に科学者たちが危機感を募らせているようです。
「温暖化はこれまでのようにヒマラヤ山脈の氷河や北極海の海氷といった、人里離れた場所の話ではなくなっている」
これまで、気候変動に伴う気温と異常気象の数はなだらかに上昇・増加すると予測されてきたが、実際はそうではなく、突破的かつ頻繁に、そして場合によってはより激しい被害をもたらす「非線形」の動きをする時代に入っているのではないだろうか。
もしそうだとしたら、どのような調査をすればそうした時代に突入したことが分かるようになるのか――。 (出所:日本経済新聞)
特に衝撃的だったのは、6月末に長期間発生した、カナダ西部と太平洋沿岸の米国北西部を襲った熱波だという英国のグランサム気候変動研究所の所長が述べているそうです。
「何十年も不動だったそれまでの最高気温を一気に5度も上回った」。
「何年も前から、気候モデルに基づく予測は、運に恵まれた場合を想定した値だと言い続けてきた。動きが非常になだらかだからだ。実世界の数字がモデル通りであれば、熱波は起きるはずがなかった」 (出所:日本経済新聞)
日本経済新聞によると、気候科学者はこれまで、恐怖心をあおっている、人騒がせだと容赦なく批判されてきたといいます。
しかし、目の当たりにする世界各地の異常気象からすれば、その認識が間違っていたということなのでしょうか。そう、現実の温暖化の影響はもっと深刻であると.....
「客観性、合理性、冷静さという基本的な科学的価値観」をもってしても、そしてIPCCの評価においてさえ、気候変動の影響について保守的な予測を導き出してきた、としている。 (出所:日本経済新聞)
リークされたIPCCの第6次評価報告書の草案は、過去よりも詳細にわたって、環境の変化を網羅するかもしれないことを示唆していると日本経済新聞はいいます。
このコロナ渦にあっても、株価は高い水準が維持し、ESG投資は活況を呈しています。しかし、それなのに温暖化の改善の兆しは、まったく見通せず、そればかりでなく、気候変動に対する国際協力においても進展があまり見えないといいます。
11月に英国グラスゴーでCOP26が開催されます。それまで、今しばらくは落ち着かない日々が続くのでしょうか。
その頃までには、コロナはピークアウトし、収束が見通すことができるようになっているのでしょうか。