Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

【循環型社会】原油が自噴して処理に困る自治体と、初の黒字を達成したメルカリ

 

 石油が自噴しているという。海外での話ではなく、新潟市秋葉区原油の異常な湧出が続いていると読売新聞が報じている。

 噴出した原油が近くの池に流れ込むなどしているため、緊急対策費として市議会に2000万円を追加する補正予算案を提出したという。

原油の異常湧出続く市、回収しても「使い道ない」…池に流入して水面真っ黒 : 社会 : ニュース : 読売新聞オンライン

 読売新聞によれば、区の担当者は「回収した原油は使い道がない。正直対応に困っている」と話しているそうだ。

 

 

 ただ過去にも同様な現象があって、区内に12か所には水と油を分ける「分離槽」が設置されているという。

現場で油の回収作業をしている委託業者から連絡があったのは夏頃。因果関係は不明だが、7月頃には信濃川にまで油が流れ込んでいるとの情報もあった。 (出所:読売新聞)

 市の毎年の対策費の負担も大きくなっており、国などに財政支援を受けられないか相談しているが、補助金などはなく、見通しは立っていないと読売新聞は指摘する。「油の湧出状況を注視しながら、より効率的な対応を検討したい」と、自治体関係者が述べているそうだ。

 もったいない話である。いくら脱炭素の敵とはいえ、不要物、ごみとして処理すれば、膨大な費用が掛かる典型ではなかろうか。できれば現有する設備を使って有効活用することを考え、費用ミニマイズ、最小化するのが仕事ではなかろうか。すべて国頼りでは少々情けないと感じてしまう。

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「限られた資源が大切に使われ、誰もが新たな価値を生みだせる社会へ」を目標にするのは、フリマアプリのメルカリ。

「循環型社会の実現/気候変動への対応」「ダイバーシティインクルージョンの体現」「地域活性化」「安心・安全・公正な取引環境の整備」「コーポレートガバナンス/コンプライアンス」の5つに取り組んでいるという。

 

プラネット・ポジティブ

.....でも、循環型社会を目指しているからといって、たとえば「新品のジーンズを買うよりメルカリで中古を買った方がいいよ」なんて声高に言うのは、僕らとしてはちょっと違うと思っています

 一次流通あっての二次流通ですから。

資源を大切に使うという自然で当たり前の流れになる世の中で、われわれは自分たちでやれることをやっていく

その一方で、メーカーさんや一次流通とはむしろ協業することで、必要なものを必要なだけ作るというような、そんな世の中にしていけるんじゃないかなと思っています。 (出所:c/net Japan)

japan.cnet.com

 転売というと、ネガティブなイメージがあるのだろうか。実際、新型コロナの感染が拡大した当初、マスクの高額転売が問題視された。

 そうした事実を踏まえ、メルカリはその対策を検討しているようだ。

EC事業者協議会で「二次流通市場の課題とプラットフォームのあり方について」議論しました - merpoli(メルポリ)|メルカリグループの政策企画ブログ

 EC事業者協議会の7回目の会合が今年6月に開催され、「転売に対する消費者心理」に関しての議論があったという。

「マスク等、話題になったものでは、定価の2倍以上での販売には80~90%の人が社会的に良くないと考えている」との調査結果も報告されたそうだ。

 

 

 そのメルカリが今年2021年6月期決算で、上場以来、初めて黒字化した。また、同じタイミングで米国事業も黒字化したという。

「コロナ禍に伴う巣ごもり需要が主力のフリマ事業を押し上げた一方、コロナ禍で一時的に投資を控えたことで黒字を達成した」 (出所:日刊ゲンダイ

「狙ったわけではなく、ただ結果としてそうなっただけで、これからもずっと黒字であることが保証されているわけではありません。あくまでも将来利益の最大化、どうグロースできるか、というところを今後も目指していきたいと思っています」と山田CEOは、c/net Japanのインタビューに答える。

 あくまでも、目標とする「限られた資源が大切に使われ、誰もが新たな価値を生みだせる社会へ」を実現させることで利益が拡大し、そこから成長があると信じているのだろうか。

時価総額が一時は1兆円突破「メルカリ」の黒字は一時的か 赤字覚悟の次の一手は?|日刊ゲンダイDIGITAL

メルカリは、初期のアマゾンのように収益を新規事業に惜しげもなく投資することで、「赤字をものともせず挑戦し続ける」ことを企業戦略にしているためだ。(出所:日刊ゲンダイ

 また、山田CEOは、日本人初の本格的大リーガーとなった野茂英雄選手になぞらえ、「みな最初は懐疑的だったが、野茂投手はスターになった」と語ったともいう。

 民間企業と自治体を同じ基準でみることは出来ないのかもしれないが、その精神は学ぶことができるのかもしれない。