「焼鳥店で鶏皮串 1人1本に制限」と日本経済新聞が報じています。コロナ渦の余波で輸入食肉などが値上がりしたり、滞ったりして、食品や流通に影響しているそうです。
影響の範囲が広がっているようです。
冷凍食品各社は、タイ工場でのコロナ感染により工場での鶏肉加工の生産量が減少し、また、一部メーカではコンテナ不足で入港遅れがあって、品薄になったりしているといいます。
焼鳥店で鶏皮串「1人1本」 食品にも供給制約の影: 日本経済新聞
ケンタッキーフライドチキンでも、コンテナ不足によって原料のジャガイモを載せた船の入港が遅れ、全店の2割程度でポテトフライが提供できなくなったといいます。遅れていた船が入港した関係で、22日から提供を再開できたそうです。
コロナ禍による物流網サプライチェーンの混乱は長期化するとの見方が根強いと日本経済新聞は指摘します。
「ミートショック」、高値が続く輸入牛肉と鶏肉が年末の需要期を控え、先高観を強めているそうで、米国での牛肉調達価格が11月分以降は急激に上がりそうとの声もあるそうです。
緊急事態宣言の解除で年末に向けて消費の盛り上がりが期待される中での外食・スーパーでの価格上昇は消費の勢いをくじきかねない。
SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは「消費者は買いたいものが買えなくなる恐れがある。感染が収まっても、今度は世界的に外食が回復して需要が増える。コンテナ不足などで供給が減れば、品不足が続く局面が続きそうだ」と話す。 (出所:日本経済新聞)
衆院選の論戦が始まり、各党が経済回復をしきりに叫んでいます。こんな品薄、値上げの状況で、通り一辺倒な経済対策でのいいのだろうかと感じてしまいます。
「年末商戦期の買い物は、今までよりストレスがたまるのを覚悟しなければならない」と、ロイターもいっています。
理由は、中国で生産者物価指数(PPI)が9月に急上昇し、前年比10.7%になったといい、それが商品に転嫁される恐れがあるといいます。
そればかりでなく、米国のFRB 連邦準備理事会のパウエル議長も、「供給制約と高インフレは従来の予想より長引く可能性が高く、2022年にかけて続くだろう」と語ったといいます。
物価高「22年にかけて続く」 FRB議長、即時利上げ否定: 日本経済新聞
「インフレのリスクがある」と警戒感を示しているそうです。エネルギー不足、食肉など一部食品の不足懸念、不足が価格高騰を生み、それが日用品にも影響するようになっています。
パーム油を主原料にする食用油も高騰を続けています。その背景にはバイオディーゼル燃料との品の取り合いの影響もあるようです。
食用油の4回目の値上げに「仕方がない」7割、“企業努力”だけでは限界も?安定供給を第一に進むメーカーの心情 | ORICON NEWS
オリコンニュースによれば、こうした事態を受けてのことか、製油メーカー大手の日清オイリオグループとJ-オイルミルズが搾油工程で連携しているといいます。
その目的には、将来にわたっての安定供給を目指したいという考えあってのことといいます。それだけ量を確保することが難しくなっているのでしょうか。
コロナばかりでなく、気候変動も絡んで問題が複雑化しているようです。
何でもかんでも政治介入すべきではないのでしょうが、給付金が選挙の争点でいいのだろうかと感じます。
このような状況が続けば、ますます消費者の節約志向が強くなったりしないでしょうか。
こうした消費者マインドを反映しているのでしょうか、米国で、シンガポール発の未来的な超小型住宅「タイニーホーム」が大人気といいます。
アメリカでも大人気、シンガポール発の未来的タイニーホーム | Business Insider Japan
広さ377平方フィート(約35平方メートル)で9万8000ドル(約1100万円)という価格が高いのか安いのかのは人によって異なるのでしょうか。
これからの時代を思えば、好きな場所でこうした家で、ミニマルに暮らすのも悪くないように感じます。