Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

【弱みを強みに】COP26での日本の評判と、スタバがリユースカップの実証実験を始めるなぜ

 

 他者からどう見られているか、やはり気になってしまいます。

 他者の目に映る自分が真実の自分といわれることがあります。もし他者が自分を敬遠する理由がわかれば、それを直せばいいようです。往々にして、それが自分の弱点であったりします。

 社会の中で、人付き合いをしていくには、それがわかっていれば、上手に振舞うことができます。しかし、なかなか他者の意見を素直に聞けないときもあります。「そうではない」と言ったりするのも人の弱点なのかもしれません。

 

 

気候危機、世界の声、日本の弱み

 英国グラスゴーで開催されたCOP26の会場に、世界中からたくさんの若者たちが集まり、世界のリーダーたちに「気候危機」への対策を求め声をあげていたといいます。

「“東京沈没”を避けたいなら…」 香港の12歳が警告。世界の若者が日本に伝えたいこと(COP26の現場から) | ハフポスト

 ハフポストが、日本から参加していた「Fridays For Future Japan(FFF)」のメンバーの協力を得て、世界各国の若いアクティビストに、「日本に言いたいこと」というテーマで直撃取材してもらったといいます。

「私の国ベトナムは、気候変動によって最も影響を受ける5つの国のうちの1つです。事実として、私たちは(世界全体の)炭素排出に1%以下しか加担していないのにです。これは、私の国の人々にとって、そして多くのグローバル・サウスの人々にとってフェアではありません。

私たちは、気候変動の影響によりうまく対応するため、気候正義を呼びかけ、経済、テクノロジー、能力構築へのサポートを求めます」 (出所:ハフポスト)

 

 

 また、香港から参加していた12歳の人は、「日本政府へ伝えたいのは、IPCC気候変動に関する政府間パネル)に”賄賂”を渡しても未来は変わらない、ということ。“東京沈没”を避けたいなら、脱石炭、脱化石燃料が唯一の道です」と話したといいます。

 日本など一部の国が、IPCCに対して化石燃料からの脱却の必要性について緊急性を低く評価するよう求めたという報道への皮肉をにじませての痛烈なメッセージだといいます。

 気候変動に強い危機感を持つ人々の目には、日本という国がそう見えているのでしょう。

 国際交渉の場ではなかなか本音を出せずに、誤解を受けることがあるようです。かといって、自己主張ばかりでは協力を得ることはできません。常に相手の主張にも耳を傾けて、共通部分を探り出して、対立点に対しては論点を整理して、互いに譲歩できる妥協点を見出していかなければならないのではないでしょうか。

 今回のCOPでは、日本はうまくインドや中国の影に隠れ、批判をかわしたと言われています。交渉におけるテクニックなのかもしれませんが、それではたしてよかったの否か。問題の先送りばかりではいつまでも解決できません。そればかりか、いつまでも批判がやむことはなく、弱みだけが残ることになります。

 

 

スタバのリユースカップの実証実験始まる

 スターバックス コーヒーが、繰り返し使え耐久性のある貸出カップでドリンクを提供する実証実験を11月22日(月)より始めると発表しました。

繰り返し使えるカップを「借りて・返して・再利用する」循環型プログラム実証実験を東京都内・丸の内エリアのスターバックス10店舗で11月22日(月)よりスタート廃棄物を削減し、カップをリユースする文化の定着目指す | スターバックス コーヒー ジャパン

 スタバによれば、リデュース(廃棄物削減)とリユース(再利用)を促すもので、実証実験の第一弾は東京丸の内エリアのスターバックス10店舗で行なうといいます。

 貸出カップを使用後、店舗に返却、パートナー企業での洗浄を経て再利用する循環型のモデルになるそうです。

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(写真:スターバックスコーヒージャパン

 既に同様の取り組みが、アメリカや韓国で行われ、その知見に加え、この実験から得られる経験から最適なオペレーションの方法を探り、カップリユースするスタイルの理想的な在り方を模索するといいます。

 スターバックスは全世界で、そして、日本でも、2030年までに廃棄物を50%削減するとコミットしています。

 今までになかった全く新しいことを始めるには「実証実験」という手順を踏むことはいいことなのかもしれません。お客様の理解を得ることができなければ、どんなに素晴らしいことであっても普及定着することはないので。いずれにしても、地道な活動が続けることが求められます。

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(画像:スターバックスコーヒージャパン

 環境に優しく、サステナブルな企業の草分けと思われたスタバも、脱プラなどでは遅れがあって批判の対象にもなったりしました。しかし、その弱みを強みに変えることができれば、よりサステナブルな企業に成長していくのかもしれません。

 弱みが成功の邪魔だてをするといわれます。弱みを正しく理解できれば、それが成功への近道ともいわれます。

 日本も弱みと言われる「脱石炭」にコミットすると、案外、様々なことが正転しはじめたりするのかもしれません。