Up Cycle Circular’s diary

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【止まらない気候変動】暑すぎた夏、大雨の日本、干ばつの欧中

 

 今夏、日本では記録的な猛暑と大雨でしたが、欧州では熱波が続き、水不足による干ばつの危険にさらされているといいます。

 欧州委員会の欧州干ばつ観測所が8月報告を公表し、「欧州のほぼ全ての河川が何らかの形で水位が下がり、一部は干上がっている」と指摘、過去500年で最悪の渇水状況が続いていると報告しているといいます。

欧州の約6割で干ばつの危険、過去500年で最悪の状態=EU調査 - BBCニュース

報告書によると、現在の渇水は農作物の収穫に影響し、山火事の原因となり、欧州南部の一部では今後さらに数カ月続く可能性がある。過去5年間の平均値と比較すると、今年のトウモロコシ収穫量は16%減、大豆は15%減、ヒマワリは12%減になる見通しという。(出所:BBC

「気候変動は疑いようもなく、その影響は年を追うごとに顕著になっている」と、欧州委員会の研究担当の委員が指摘しているそうです。

 

 

 中国でも干ばつがおこり、経済活動にも影響しているといいます。長江(揚子江)の水位は低下し、1865年の統計開始後で最も低い水位となっているそうです。

中国の歴史的干ばつ、電力危機招く-EV充電もままならず - Bloomberg

 電力供給を水力発電に依存する四川省では、1960年代以来最悪の干ばつに見舞われてるといいます。猛暑により電力需要が増加する一方で、水力発電量は半減し、トヨタ自動車が工場の操業を一時停止したといいます。電力不足はEV電気自動車の充電にも影響し、米テスラなどは一部充電施設のサービスを停止しているといいます。

 最も安定的な再生可能エネルギーのはずの水力発電が、石炭ほど頼りにならないことが四川省の電力不足で露呈し、風力と太陽光は水力よりさらに不安定なことから、中国が化石燃料頼みからスムーズに脱却できるかどうか疑問が生じるとブルームバーグは指摘しています。

 

 

 日本でも様々なところに気候変動の影響が見受けられるようになってきました。

 共同通信が実施した農業についての調査では、高温などで「品質低下」や「収穫量減」といった影響が確認され、70品目以上の農作物が深刻な状況だったといいます。

地球温暖化、農作物70品目に深刻なダメージ 品質低下や収穫量減少 コメ、野菜、果物、豆類…食卓が脅かされる | 47NEWS

 一方で、環境の変化に適応しようと、多くの産地で新たな作物栽培や品質改良への挑戦を続けているといいます。各地の風土に合わせて農家が生産を続けてきた現場は変わり始めているそうです。

 気候変動に適応していくことは求められるということでしょうか。

 気候変動の影響が加速しているように感じます。企業が前向きに脱炭素に取り組み始めてはいますが、まだまだ気候変動を止めるには程遠く、さらなる事業活動のアップデートが求められるのでしょう。

 ENEOSが石油関連の精製事業を2023年10月に停止する和歌山製油所内で、メガソーラー発電所の建設を始めたといいます。

 JR西日本は、山陰本線などを走るディーゼル車両の燃料を2030年をめどにバイオ燃料に全面的に切り替えるため、その実証実験を始めるといいます。

 これまでの経済を担っていた化石燃料が徐々に変わっていくことになるのでしょうか。

 いつまでも思考が古い習慣のままで凝り固まることなく、自身の思考を常にアップデートしなければならないのでしょう。気候変動に適応しつつ、また、その緩和に役立つことを増やしていくことが求められていそうです。

 

「参考文書」

和歌山メガソーラー発電所の建設開始について (ENEOS)

次世代バイオディーゼル燃料の導入に向けた実証実験開始!(JR西日本グループ)

 

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