スターバックスのアイスラテなどアイスビバレッジの多くが今日4月16日から、ストロー不要のリッドでの提供になる。また、これに合わせ、今までのプラスチックカップがFSC®認証の紙カップに変り、使い捨てプラスチックスの削減を進めるという。
今年2021年2月から始まったアイスコーヒーやアイスティーなどを対象としたストロー不要のリッドで提供が、23品目へ拡大するそうだ。
スターバックスによれば、この取り組みで、年間約6,700万本分のストローと、それと同じだけの数のプラスチックカップ削減効果(約6,700万杯分)があるという。
日本の一人あたりのプラスチックス排出量は世界で2番目に多く、その年間排出量は約850万トンに上るとスターバックスは指摘し、プラスチックカップのペーパー化は、年間プラスチックごみ排出量の約半数である47%を占めるプラスチック容器や包装等の削減につながるものと強調する。
ゴールドウインが運営する「THE NORTH FACE」のカフェ併設5店舗で、4月下旬から「生分解性のストロー」の使用を始めるとの発表があった。
そのストローに使用される材料はカネカ社が開発した生分解性ポリマー「Green Planet™(グリーンプラネット)」だという。
このGreen Planet™は、植物油を原料に微生物により生産された100%植物由来のバイオポリマーであり、幅広い環境下において優れた生分解性を有しているとゴールドウィンは説明し、この素材の採用で、海洋汚染低減に貢献していきますという。
少しばかり違和感をおぼえる。ストローの使用を止めれば、それだけごみは減じる。なにも生分解性プラなど使わなくてもいいのではないかと感じる。それとも、使い終わったストローは生分解性があるので、棄てても問題ありませんよと言いたいのだろうか。
それで海洋汚染の低減につながるのだろうか。
何かミスリードが起こりそうな気がする文言だ。もう少し丁寧な説明が必要ではなかろうか。
来年4月にはプラごみ削減の新法が施行になり、使い捨てのストローやスプーンを提供する飲食店などに、提供方法の見直しによる削減策づくりが義務化されるという。
各社それぞれに、プラ新法に向けての対応が始まったのだろうか。
米国のStarbucksでは、リサイクル可能で堆肥化可能な持ち帰り用カップソリューションを開発、使い捨ての包装廃棄物に対処しようと「NextGenカップチャレンジ」を始めた。
Starbucksによれば、様々な検討と評価の後、新しいカップソリューションの1つを特定した。それは、BioPBS™(三菱ケミカル製)と呼ばれる革新的なカップライナーを備え、堆肥化(生分解性)でリサイクルも可能だという。
そして、一部の店舗で、まず期間限定でテストを始めた。また、リサイクル業者と協力して、カップ全体のリサイクル可能性を高め、最終的に自治体内で受け入れられるように提唱していくという。
生分解性プラの理想的なごみ処理は堆肥化のような気がする。仮に堆肥の途中で、海洋に漏出しても、生分解性のため、一定期間内に自然に戻るというのなら納得できるのではなかろうか。
生分解性プラの特性を活かすなら、米国スターバックスのような、ごみ処理を請け負う関係者と連携した取り組みがあっていいのではなかろうか。
今回、スターバックスで提供されるカップにもラミネート加工は施されるようだが、生分解性との文言はない。採用はもう少し先になるのだろうか。