Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

あれはダメ、これもダメ、規則でしばることが最善なのでしょうか

 

 どこへ行っても「NO」だらけ。もちろん守らなければいけないルールはあるのですが、それが多すぎると、なんだか窮屈に感じませんか?と、Forbesが疑問を投げかけています。

NOをなくすと面白くなる? NO「NO」法 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

ルールは時に人を縛りすぎて、萎縮させてしまうことがあります。これがダメなら、あれもダメかも。ネガティブなルールは次々と連鎖して、「ダメかもしれない可能性」を想像させ、人を動けなくさせてしまう。

NOの力はとても強力で、その短い一言が想像以上に多くのものを奪っていきます。(出所:Forbes)

 ここ最近の日本ではそんな風潮が強くなっているのでしょうか。

 かつて住んでいたシンガポールも「ファインシティ(罰金の国)」といわれるくらいに、規則だらけで、規則破りは罰金です。長く住めばなれるものですが、冷静に眺めてみれば、公共善を乱すような行為が罰金対象になっているようで、ある意味でマナーやモラル維持に役立っているのかもしれません。そう思うと、日本は何から何まで、行き過ぎのなのかもしれません。

 

 

 そうはいえども、時に強力な規制が必要なこともあるのでしょう。

 ニューヨーク州の消費者製品安全委員会に、ファッション業界内のサステナビリティに関する法案が提出されたといいます。提出したのはニューヨーク州選出の上下院の議員たちとファッション業界のサステナビリティを推進する団体に、デザイナーのステラ・マッカートニー。

NYでファッションの“サステナ法”が議案に ステラ・マッカートニーらが賛同 - WWDJAPAN

 WWD Japanによれば、ニューヨークでビジネスをするアパレル・フットウエア企業で、年間1億ドル(約114億円)以上の売り上げを計上する企業は「サプライチェーンの詳細や環境・社会への負荷を公表し、それを削減するための目標を掲げること」としているそうです。また環境負荷の計算は、パリ協定やGHGプロトコル基準に準じることをもとめているといいます。

原料・素材の詳細に加え、従業員の賃金も公表することを求める。これらに準じない企業は売上高の2%を罰金として課し、それを「環境問題で犠牲になっているニューヨークのコミュニティー向けのプロジェクトに充てる」という。(出所:WWD Japan)

 この法案が通る可能性は極めて低いとWWDは指摘していますが、業界に大きな影響を与えることなりそうだといいます。

 ステラは、「ファッション業界は環境に最も負荷をかけている業界の一つであるにもかかわらず、取り締まりの欠如が目立つ。自主的なルールやレギュレーションを設けるだけでは限界がある。政府による規制や基準の設置など、ファッション業界へのサポートが必要だ」と話しているそうです。

 

 

 ユーグレナの出雲社長が、斎藤幸平氏の「人新世の『資本論』」を論評し、話題になったSDGsは「大衆のアヘン」にふれ、エコバッグやペットボトルは無意味だと言いますが、私はそういうものの積み重ねで社会を変えたいし、変えられると思っています」と述べています。

「人新世の『資本論』」に納得も一発逆転の発想は疑問|NIKKEI STYLE

「脱成長コミュニズム」への大転換で、今の資本主義の欠陥を全部直すというのは確かに実現できれば素晴らしいのですが、ミドリムシ的な発想の私としては一歩ずつ地味にやっていくしかないと思うのです。(出所:日経スタイル)

「条理」、道理や公序良俗が定着した社会であれば、何から何まで規制したり必要はないのかもしれません。

 ただSDGsのような新しい価値観が登場すると、これまでに身につけてきた常識からすれば、戸惑い、時に求められていることから逸脱してしまうことがあるのかもしれません。ただ、新しい価値観も根底には普遍的な価値があり、そこから発展したものとみることもできるのでしょう。

「条理」が正しく理解できていれば、あれはだめ、これはダメとする必要はないのかもしれません。