Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

【経済安全保障とサステナビリティ】エネルギー危機に電力不足、このままでは後進国なのか

 

 急転直下に色々な変化が起こり、戸惑う日々が続きます。サステナビリティを希求し、株主第一主義に別れを告げ、いかに地球環境を守って次世代に引き継いでいくのか、それが人類のテーマなのだろうと思っていましたが、そう思えたのも束の間のことだったようです。それはそれで求め続けるにしても、近頃では、経済安全保障に、円安苦などそうしたことにも目を向けなければならなくなっています。

 かつてはジャパンアズナンバーワンとまでいわれ、強い国なのだろうと固く信じていましたが、その勢いはすっかりそがれ、物事が悪い方向へ悪い方向へと進んでいるのでしょうか。このままでは後進国の仲間入りなんて言葉を聞いて、そんなことはないのだろうと思ってはいましたが、ここ最近の情勢からすれば、もしかしたら否定できないことかもしれないと意識せざるを得ません。

 

 

 電力不足もそのひとつの事例なのかもしれません。状況は深刻で停電の可能性が示唆される始末です。

 電力市場価格が高騰し、新電力の事業撤退や事業縮小が相次ぎ、電力会社と契約できない、いわゆる「電力難民」が出る事態になっています。こうした状況で、果たして先進国と言えるのかという意見もあるといいます。

JERA可児副社長に聞く、火力退出に燃料不足、安定供給の担い手は誰? | 日経クロステック(xTECH)

途上国ですよ。先ほど言った通り、設備投資を継続していかないと、途上国になってしまうのです。

島国で海外からエネルギーを買ってこなければならない日本において、安定供給をどうやって維持していくのかは重要な問題です。誰が安定供給の責任者なのか。どういうメカニズムで安定供給を担保するのか。ここが曖昧だと思うのです。(出所:日経クロステック)

 東日本大震災が起きた直後、その後に何が起きるのかをイメージしたとき、火力発電に投資できない状態が10年も続いているのに、さらに10年、15年と投資しなかったら発展途上国と同じ状況になってしまうと、JERA可児副社長は危惧を抱いたそうです。

 JARAは日本最大の火力発電の事業者です。

発展途上国と同じ状況とは、お金がないから設備投資できず、設備が経年劣化でボロボロになって停電が起きるという意味です」といいます。

 

 

 また、「電力不足は解消できるのかと言われても、僕らも正直分かりません」ともいいます。

日本にエネルギーを持ってくることができない時代になった。(出所:日経クロステック)

 国内には世界的に見て中規模もしくは小規模なLNGバイヤーしか残っておらず、グローバルマーケットでビジネスをしなければ、LNG調達もままならなくなってきているそうです。今はまだJERAが存在することでなんとかそれが維持できているといいます。

「経済安全保障」、エネルギーの安全保障以前の問題のように聞こえます。「サステナビリティ」、持続可能性からも逸脱しそうで、持続どころか衰退の瀬戸際なのかもしれません。持続させていくには、継続的な努力を要し、忍耐強く努力する才能なくして到達することはないのでしょう。

 国の都合を一方的に押しつけていては、これからのサステナビリティを実現することはないのでしょう。企業や国民、全体にとっての最適解を求める努力が問われているのではないでしょうか。

 サステナビリティの徹底的な追求と完遂を目指さなければ、衰退し、後進国へ退化することは避けられないのでしょう。高度に完成したものは劣化しやがて朽ちるだけです。歴史的建造物でさえ、日々のメンテナンスと定期的な大規模修繕は避けられないのだから。