Up Cycle Circular’s diary

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【経済安全保障】脱中国は進めるべきか、笑顔をふりまく中国外交の裏には何がある

 

 世界のリーダーたちが一堂に会する国際会議の期間中、ロシア製のミサイルがポーランドに落下し、世界に緊張が走りました。米国の冷静な判断で、ひとまず鎮静化に向かいましたが、引き続き予断を許さない状況のようです。

 一方で、中国の存在感は高まり、何ごとも中国抜きで論ずることができなくなってきたのではないでしょうか。中国と各国首脳との会談が続くことからして、そういうことなのでしょう。

 日中首脳会談も開催され、少しは日中関係の緊張が解けたのでしょうか。笑顔の裏には何があるのでしょうか。

 何事においてもそうなのでしょうが、相手の欠点はよく気づくものです。それに腹を立てていたらうまくいかないことは人間関係においても言えることです。

 そんなときは、相手を存在をあるがままに受け入れて、己の行動を変えていくのが一般的な対処方法なのでしょう。国においても同様なことではないかと思うのですが、どうなでしょう。隣国どうし仲良くできるのが一番のはずです。

 

 

「台湾有事は日本有事」という言葉を故人は残しましたが、これが災いとなっていないでしょうか。

地政学リスクを「チャンス」へ 求められるしたたかな経営戦略【解説委員室から】:時事ドットコム

 記事は、インドネシアバリ島での米中首脳会談では、台湾問題の緊迫を打開できないまま終わったと指摘します。

 悲観的に捉えるか、楽観的に捉えるかの違いのような気がします。

 緊張関係が残ったとすれば、台湾有事の可能性は否定できず、その準備を怠るなという意見が出てくるのでしょう。一方で、米中お互いが問題認識したのだから、衝突回避に向かうとみることができれば、安堵を得ることはできます。

 どちらにせよ、米中双方、軍事衝突を望んでいないのが本音ではないでしょうか。それを避けようと、あの手この手で相手を揺さぶることは続くのでしょうが。

 ただ「権威主義VS民主主義」というイデオロギー対立は残り、世界のデカップリングの危機ということは続くのかもしれません。

 

 

 こうした状況において、企業は、地政学リスクに備えるだけでなく、「日本のチャンス」と捉えるしたたかな経営戦略が必要と、記事は指摘しています。

ロシアのウクライナ侵攻後、国際政治はイデオロギーで二分されてきた。専制主義か自由主義かの二者択一では、グローバル企業は生き残れない。少子高齢化が進む中、サプライチェーンの国内回帰にも限界がある。デカップリングの時代は、米中どちらともうまく付き合うしたたかな経営戦略が求められている。(出所:JIJI.com)

 いずれにせよ、現状を素直に受け入れて、対処していくしかないのでしょう。世界の動向を観察しては現状分析し、先見の明を働かせて、リスクを最小化させる努力が欠かせないということなのでしょう。

 エアコンのダイキン工業が、円安を理由にして海外で生産し日本国内に輸入しているエアコンなどの「国内回帰を検討している」と明らかにしたといいます。

ダイキン 国内回帰を検討 円安、脱中国依存で - 産経ニュース

 記事によれば、すでに一部の部品は国内調達に切り替えており、今後、関東地方への工場新設なども含めてさまざまな可能性を検討するといいます。

「為替」も「地政学リスク」も水物で、変化し続けるものではないでしょうか。どの判断が正しいか否かを論ずるの難しいことなのでしょう。しかし、選択をしなければ、取り残されるのは間違いなさそうです。決断しては状況を見ては見直すことの繰り返しが求められるのでしょう。

 

 

 米国をはじめとする各国政府は、安全保障上の理由もあり、製造業の国内回帰を促す政策を推進しているといいます。

 冷戦後、自由放任政策を取ってきて米国は、半導体産業に今後5年間で520億ドル(約7兆6000億円)を拠出し、国内製造を推進するといいます。また、8月に4000億ドル(約59兆円)近いインフレ対策予算を成立させ、気候変動対策を含め「米国製」に対して今後10年にわたり数々の補助金を出していくといいます。

米製造業、国内回帰のジレンマ:日経ビジネス電子版

 記事によれば、ウェストバージニア州には風力発電施設ができ、オハイオ州には電気自動車向けバッテリー工場が建設されるといいます。

 当面はこうした流れが強まるのでしょうか。そうなればなるほどに中国は対抗措置を構ずるようになりそうです。こうしたことも見越して対処していくことが求められるようになっていくのでしょうか。

 しかし、もしかしてそうした健全な切磋琢磨の先に、和平への道があるのかもしれません。