クレディセゾンが昨年6月、新たなクレジットカード『SAISON CARD Digital for becoz』の発行を始め、8月から決済データをもとに個人のCO2排出量を可視化するサービスを始めました。
カードの最大の特徴はもちろん、アプリから自分のCO2排出量を分かるようにしたことだ。(出所: ITmedia ビジネスオンライン)
このクレディセゾンの新しいクレジットカードは、DATAFLUCT社 が提供する『becoz wallet』と連携することで、カードの決済データから詳細なCO2 排出量を算定することができるそうです。
また、自分の生活による CO2 の排出量を知り、削減しきれない分の排出は、日本の森林保全・省エネルギー・再生可能エネルギーの「J-クレジット」 から選んでオフセットもできるそうです。
潜在顧客400万人、届かない思い
事前調査では、400万人の潜在顧客がいるとの推計があったそうですが、当面の入会者数目標は1万人と低めに設定しているそうです。
買い物のCO2排出量が見えるクレジットカード、日本で浸透するのか?:潜在顧客は400万人に(1/3 ページ) - ITmedia ビジネスオンライン
実際、このカードは若年層から支持されているそうですが、その若年層にあっても、環境意識の高い人たちと無関心層に分れ、二極しているそうです。
「突飛な仕掛けで、日本人に響くのか」と記事は指摘します。
ただ、カードを使ってみれば、自身の行動がいかに地球温暖化につながっているかを実感できるようで購買行動の変化を促す可能性があることを、記事はカード利用者の経験を交え伝えています。
エコ経済圏
「あまり儲け主義に走り過ぎても、この事業はうまくいきません」とクレディセゾンの財務経理部長 田中氏が述べています。
成功のカギは、いかに「エコ経済圏」を広げられるか、人々の環境意識を高められるかにかかっています。サステナビリティに対する認知向上と行動は、地道な活動の連続です。(出所: ITmedia ビジネスオンライン)
こうしたサービスを利用することで、ライフスタイルを見直すきっかけになればとの思いがクレディセゾンにはあるようです。
折角の活動も普及しなければ、その理念は実現しません。
「今後もイベントや店頭での対面による入会案内のほか、マスメディアの力もお借りして、地道な啓蒙活動に努めていきます」と田中氏は語っているようですが、それで十分なのでしょうか。
理念を普及させるために、もっとマーケティングを積極活用しても良さそうな気がします。「何を伝えれば刺さるのか」、また、もっとわかりやすいようにサービスをアップデートさせる必要があるのかもしれません。
ゴルフ場でも太陽光発電
自然環境の中にあるゴルフ場。その駐車場に太陽光発電設備を搭載したカーポートを設置し、自家消費するゴルフ場があるといいます。
駐車場に太陽光パネル!? "脱炭素化"の第一歩に踏み切ったゴルフ場 - みんなのゴルフダイジェスト
かつてゴルフ場の存在は環境破壊といわれましたが、今は自然を生かした環境保全。それにゴルフ場をつぶして太陽光発電をするのでなく、ゴルフ場の広さを活用してというのだからとても良いことです。(出所:みんなのゴルフダイジェスト)
太陽光発電設備を備えた屋根がつくことで、雨や直射日光を遮ることになり、利用者にとっても利便性が向上し、また、災害時はこうした設備が携帯電話などの充電用電源として活用でき、実際、ソーラーポートを設置したスパ&ゴルフリゾート久慈は茨城県から災害時における支援協力施設として認定されているそうです。
このゴルフ場運営会社は、同じグループのゴルフ場にもソーラーポートを設置するようになり、発電容量もパワーアップしているといいます。
ゴルフ場も地域に貢献するようになっているようです。時が経てば、その役割も変化するのでしょう。
クレディセゾンが進めようとする「エコ経済圏」の一部となって機能できるようになれば、おもしろそうな気がします。