Up Cycle Circular’s diary

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「GPT-4」でなくなりそうな職業、なくならない仕事

 

大規模言語モデル(LLM)の「GPT-4」を手掛ける米OpenAIが大学の研究者らとともに、GPTモデルと関連技術が米国の労働市場に与える潜在的な影響を調査し、その結果を公表したといいます。

GPT-4が労働市場に与える影響と各職種のリスク評価──OpenAIの研究者が論文発表 - ITmedia NEWS

 記事によれば、ほぼすべての職種に影響するが、特に現在高収入な職種のリスクが高いとしているそうです。プログラミングとテキスト執筆のスキルはLLMの影響を受けやすく、科学的、批判的思考スキルを必要とする職業は影響を受けにくいことが示されたといいます。

数学者、ジャーナリスト、翻訳者、作家、Webデザイナー、会計士などは影響を受けやすく、グラフィックデザイナー、SEO担当者、財務管理者などは影響を受けにくい。(出所:ITmedia NEWS)

 実際、この先にどんな影響が現れるかは興味津々です。

仕事とは

仕事って、あらかじめセットになった部品を組み立てるようなものじゃなくて、想定外の要素があれば取り込みながら創造していくものです」と、糸井重里氏が語っています。

「言葉にしない」ことの意味 分からないことを一緒に考える経営 【その2】「近いんだけど、ちょっと違うんだな」 - Executive Foresight Online:日立

「思考停止したほうが仕事の効率はよくなる」とも糸井さんはいいます。

いろいろな会社を見ていると、仕事内容を人月と納期と予算に置き換えて把握して、それぞれが見込み通りにいけば完成する、という仕事の仕方をしているところが多い。だから目的を効率よく達成するのは上手なんだけれど、目的を外れて考えることや、言葉や数字にできないものから何かを生み出すということがないんですよね。(出所:日立グループ

 さらに、「言葉や数字で目的を明示すると、その途端、自分はそれを遂行するための単なる労働力になってしまう」といい、「それはつまんないでしょう」といいます。

 確かにそういう見方もあるのかもしれませんが、逆に、みなが納得できる事業計画を想像力を駆使して作成し、いざ実行するときは、糸井さん流にいえば思考停止させて効率化させ、それによって生れた時間を次の創造や学びに向けるのもいいのではないかと思ってしまいます。効率化とAIは相性が良さそうです。

コンサル

「私は、チームの皆さんにぜひ、「豊かな人間」として成長し、充実した人生を送ってもらいたいと思っています」と、大手コンサルファームのPwC Japanグループのサステナビリティ部門を統括する磯貝友紀氏がそう語っています。

PwC 「よりよく生きる」ための道を示す、60回読んだ小説 | 日経BOOKプラス

私たちは、多くの時間を仕事に使っています。仕事に意味を見いだせなければ、人生の大半を無駄にしているという気持ちになってしまうでしょう。そう考えると「仕事」と「個の豊かさ」に断絶があってはいけないと思います。(出所:日経BOOKプラス)

 そうした思考に陥ると「やらされ感満載」の仕事になってしまうといいます。

 みながもっともっと人間として豊かに育っていくことが、みなの人生にとって、またそれが会社の健全な成長にとっても重要なことと、磯貝氏は信じているといいます。

幸福と仕事

 磯貝氏はアリストテレスの「ニコマコス倫理学」で気づきを得て、こうした考えに至ったといいます。

「人生の目的は幸福に生きること」と説いています。そして「幸福とはよく生きることである」「よく生きることは、卓越性を生きること」だとも言っています。卓越性とは自分の能力や才能を最大限に発揮し、社会や周囲に還元していく生き方です。(出所:日経BOOKプラス)

 しかし、幸福を感じるの人であって、機械ではありません。ました「GPT-4」ということはないのでしょう。他者や社会に自身の能力を活かしてこそ幸福があるというなら、AIはツールでしかありえません。

「GPT-4」などを活用することが効率化が画期的に進み、人手不足を解消することがあるのかもしれません。それによってある職業の価値が変わることはありそうです。

 しかし、仕事自体がなくなることはなさそうです。ただ仕事の中身は変えなければならなくなるのかもしれません。それで誰かの役に立つのであれば、いいのではないでしょうか。そうしなければならないということでもありそうです。そのとき、自身の想像力が役立つときでもあるのでしょう。